関西国際空港において、中国本土からの旅行者(旅客数)の減少が深刻化しています。2026年(令和8年)1月以降、中国路線の旅客数は前年の半分以下という大幅な落ち込みが続いており、半年が経過した現在も回復の見通しが立っていません。
同空港は東アジアへの近さを強みに成長を遂げ、2025年度には国際線全体の旅客数が過去最多の2,705万人を記録しましたが、足もとでは国際線全体の旅客数も6カ月連続で前年を下回る事態となっています。
需要急変の経緯と現状
- これまでの推移: コロナ禍からの回復期において、中国路線の増便は関西空港の大きな原動力となりました。大阪・関西万博が開催された2025年夏期スケジュール時点では、中国路線が国際線発着便の4割近くを占める最大の市場となっていました。
- 減少の始まり: 2025年11月下旬以降、中国の航空会社から急な減便の連絡が入り始め、同年12月の中国本土客は前年同月比39%減を記録しました。
- 直近(2026年5月)の動向: 2026年5月の中国本土路線の旅客数は27万8,000人にとどまり、前年同月(68万8,000人)と比較して約6割(60.7%)の大幅減となりました。1月以降、前年比半数以下となる月が継続しています。
関西空港への影響と路線の構図変化
これまで関西空港の国際線を量的に支えてきた最大市場の急減は、全体の運行計画にも構造的な影響を及ぼしています。
- 2026年夏ダイヤへの反映: 中国路線の急減を受け、関西空港の2026年夏期スケジュールにおける国際線旅客便数は前年比17%減(週1,202.8便)となりました。中国路線単体では前年同期比70%減(週536.5便から162.9便へ縮小)となり、国際線全体に占める割合も37%から14%へと後退しています。
- 他地域(韓国・東南アジア)の動向: 中国路線が大きく落ち込む一方で、韓国や東南アジア方面の路線は堅調に推移しています。特に韓国路線は増便が進み、全体の約4割を占める最大市場へと浮上し空港を支える構図となっていますが、中国市場の大きな穴を完全に埋めるまでには至らず、本格的な旅客数回復への課題となっています。




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