大阪・関西万博の開催に合わせて来日した英国経営者協会日本部会のメンバー25人が7日、大阪市内で視察を始めた。9日に人工島・夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)の万博会場を訪れるほか、滞在中に東京にも足をのばし、スタートアップ(新興企業)支援機関や経済団体、政府、自治体幹部らと交流する。
英国経営者協会は、英国の企業経営者ら約2万人の組織で、日本部会には800人超が所属している。
視察団は7日、万博レガシー(遺産)の社会実装を通じて課題解決を目指す大阪市の会員制オープンイノベーション拠点「MUIC Kansai」(理事長=早乙女実・三菱UFJ銀行取締役副頭取執行役員)を訪れ、関係者と意見交換した。夜には堺市内で開かれた相撲イベントを観覧し、日本文化を楽しんだ。
相撲イベントは、堺市内の企業が元力士らの引退後の生活支援を目的に計画。視察団のメンバーらが実際に土俵に上がって、力士から相撲の取り方の指南を受ける一幕もあった。
訪問団の団長を務めるインドラニル・ナータ氏は「英国の欧州連合(EU)離脱や米国の関税政策などを背景に、英国企業の間で日本への関心が高まっている。関西企業は製造業やヘルスケア分野などに優れ、万博とともに訪問の成果に期待している」と語った。(黒川信雄)
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