堺市教育委員会は2026年5月25日、堺市立堺高等学校における「学校改革の実施計画」を発表しました。 少子化に伴う志願者数の減少や、デジタル技術(DX)の進展、学びの多様化に対応するため、令和10年度(2028年度)入学生から全日制・定時制ともに学科再編を行い、カリキュラムを大幅に刷新します。
1. 学科再編の概要(令和10年度より実施)
専門分野の学びを明確にし、多様化する生徒に分かりやすくするため、学科名に英語表記および略語が導入されます。また、全日制と定時制の学科名を統一することで、学校全体のブランド力向上を図ります。
■ 全日制の課程(1学年5学級程度に編制)
- 新設(名称変更):
- 機械工学科(MEC / Mechanical Engineering Course) ※現:機械材料創造科。機械・材料工学を基盤としたものづくりと情報技術を習得。
- 建築インテリア科(AIC / Architecture and Interior Design Course) ※現:建築インテリア創造科。住環境や空間デザイン、デザイン思考を習得。
- ビジネス情報科(BIC / Business Information Systems Course) ※現:マネジメント創造科。流通・販売・経営などのビジネスとデータ分析を習得。
- 募集停止:
- サイエンス創造科
■ 定時制の課程(1学年1学級程度に編制)
- 新設(名称変更):
- 機械工学科(MEC) ※現:機械自動車創造科。自動車コースの学びを継承。
- 建築インテリア科(AIC) ※現:建築創造科。
- 募集停止:
- マネジメント創造科
2. 主な教育改革のコンセプト
【全日制の課程】 専門 × 情報 × デザイン思考
- 堺高校版STEAM教育(学科横断的プロジェクト学習): 学科の枠を越えた探究活動、堺の伝統・文化を活かした教育、アントレプレナーシップ(起業家精神)教育を実践。
- 情報技術ベースの学び: 情報科目の開設、生成AIやデータサイエンスを活用した先進的な取組。
- 進路に応じた3つの選択タイプ:
- 専門深化型: 工業・商業の専門性をさらに高める。
- 進学特化型: 普通科目や探究活動を重視し、大学進学を目指す。
- 総合選択型: 普通科目と専門科目を自由に組み合わせる。
【定時制の課程】 専門 × 協働 × デザイン思考(学びのセーフティーネット)
- キャリア教育・ソーシャルスキルトレーニング: デザイン思考を活用した進路設計(ライフデザイン力)、自己肯定感やコミュニケーション力の育成。
- 充実したサポート体制: チューター制の導入、サポートルームでの個別支援、スクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)との連携、ICTを活用した心身の状況把握。
3. 背景と現状(データより)
- 少子化の加速: 大阪府内の公立中学校卒業者数は平成28年の約7万5千人から令和6年には約6万7千人に減少。堺市内でも令和6年の6,480人から令和13年には5,530人まで減少すると推計されており、定員割れや学級規模の縮小への対策が急務となっていました。
- 志願者数の推移: 令和8年度の一般入試において、全日制全体の倍率は0.84倍(定員240人に対し志願者201人)、定時制全体は0.27倍(定員70人に対し志願者19人)と、近年は定員を下回る傾向が続いていました。
- 多様化への対応: 全国の高校における不登校生徒数や中途退学者数の推移を踏まえ、学び直しや再チャレンジができる環境(セーフティーネット機能)の強化が求められていました。
4. 今後のスケジュール
- 令和8年度(2026年度): 具体的な教育内容の検討・整理、リーフレット作成、ホームページリニューアル
- 令和9年度(2027年度): 高等学校学則の改訂、パンフレット作成、新カリキュラムの確定・準備
- 令和10年度(2028年度): 新学科スタート(新1年生入学)







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