環境省は2026年3月27日、2024年度に実施した全国の河川および地下水の水質測定結果を公表しました。この中で、大阪府熊取町の地下水から、国の暫定指針値(1リットル当たり50ナノグラム)の1460倍に及ぶ、7万3千ナノグラムのPFAS(有機フッ素化合物)が検出されたことが明らかになりました。これは今回の全国調査における最大値です。
全国の26都府県で指針値超え
今回の調査は全国約4,000地点で実施され、26都府県の629地点で指針値を超えるPFASが確認されました。 主な地点の検出状況は以下の通りです。
- 大阪府熊取町(地下水): 73,000ナノグラム(指針値の1460倍)
- 岡山県吉備中央町(河川): 72,000ナノグラム
- 神奈川県綾瀬市(地下水): 1,600ナノグラム
指針値を超えた629地点のうち、130地点が今回の調査で新たに判明しました。環境省によると、工場や自衛隊施設、米軍基地周辺での検出事例が多いものの、個別の汚染源特定には至っていない地点も多いとしています。
熊取町内でのこれまでの経緯
熊取町内では、2024年12月に大久保東地区の事業者が地下水から高濃度のPFASを検出したと報告して以降、大阪府と町による周辺井戸の調査が進められてきました。 これまでの行政の調査では以下の点が報告されています。
- 飲用状況: 高濃度が検出された事業所では、すでに水道水への切り替えが完了しており、現時点で健康被害の報告は確認されていません。
- 周辺調査: 大久保西地区など周辺地域の井戸でも調査が行われ、一部で指針値超えが確認されたものの、町が管理する施設やため池の調査では指針値を下回る結果も報告されています。
今後の課題と対応
PFASは「永遠の化学物質」とも呼ばれ、環境中での分解が極めて遅く、発がん性などの健康リスクが懸念されています。今回の調査で全国最大値が記録されたことを受け、汚染範囲のさらなる特定と、汚染源の究明に向けた継続的な監視が求められます。
環境省は、各自治体と連携し、指針値を超えた地点での飲用自粛の呼びかけや、原因究明のための調査を支援していく方針です。







この記事へのコメントはありません。