人・文化

刑務所は「懲らしめ」から「更生」へ

発達障がいある受刑者には「ぬいぐるみ部屋」 ”懲らしめ”から更生へ…刑法改正で刑務所に変化? 背景に『再犯率の高止まり』個々の特性に合わせて支援細やかに

改正刑法で変わる大阪刑務所の現場 再犯防止へ個別支援強化

2025年6月に施行された改正刑法により、従来の「懲役刑」「禁錮刑」は廃止され、新たに「拘禁刑」が導入された。刑務所は刑罰を与える場から、受刑者の立ち直りを重視する場へと転換が進んでいる。

堺市にある大阪刑務所では、高齢受刑者への脳トレ指導や、薬物依存症受刑者への回復支援、発達障がいのある受刑者への個別配慮など、新たな取り組みが始まっている。

高齢受刑者に対しては、作業療法士の指導のもと、計算ドリルや間違い探しといった「脳トレ」を実施。認知機能や生活能力の維持・向上を目指す。
また、薬物依存症の受刑者には、回復支援施設の当事者スタッフが定期的に訪問し、経験を語り合うミーティングを通じて再使用防止を支援している。

さらに、発達障がいのある受刑者専用フロアでは、観葉植物の設置や壁画、気持ちを落ち着かせるための部屋を整備するなど、環境面での配慮も行われている。法務省の調査では、受刑者の約12%に発達障がいやその疑いがあるとされ、個々の特性に応じた処遇の重要性が指摘されている。

拘禁刑のもと、受刑者は「高齢福祉」「若年」「依存症回復」など24のカテゴリーに分類され、より細かな支援が可能となった。背景には、2023年の刑法犯のうち再犯者が約47%を占めるという現状がある。

こうした変化は、刑務官ら職員の意識にも影響を与えている。大阪刑務所では将来の施設像をテーマにした意見交換の場を設け、専門職と連携しながら更生支援に取り組む姿勢が広がりつつある。

刑務所のあり方は今、大きな転換点を迎えている。再犯防止と社会復帰をどこまで実効性のあるものにできるか、現場での試行錯誤が続いている。

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