泉州ニュース

【泉佐野市】りんくう中央公園用地買い戻し MICE誘致は白紙、需要調査へ

大阪府泉佐野市は、MICE(国際的なイベント)関連施設の整備用地として2018年6月、マレーシアの不動産開発会社SP Setiaに売却していた「りんくう中央公園用地」(りんくう往来南6、約2ヘクタール)を買い戻すことを決めた。9月補正予算に買い戻し費10億88百万円を計上。MICE誘致計画は事実上の白紙となり、今後は関西の玄関口・りんくうタウンの立地特性を生かし、用途を限定しない柔軟な活用策を検討する。
 同用地活用事業は、市が国際観光とMICE施設の整備を条件に事業者を公募し、同社を最優秀提案者に選定。当初、38階建ての住戸棟と32階建てのホテル棟、MICE施設を含む中低層棟の計3棟で構成する高層複合施設「SICC(セティア泉佐野シティセンター)」の整備を計画していた。規模は総延べ約13万2000平方メートルに及び、20年度の着工、24年度の施設完成を予定していた。
 その後、コロナ禍の影響で事業が中断。さらに建設費の高騰など社会情勢の変化が重なったことを受け、6月に事業主体の特別目的会社(SPC)「Setia Osaka」から事業撤退の申し出があった。売却契約で定めていた、7年以内に着工できない場合は契約解除とする条項に基づき、売却額15億5500万円から違約金4億6650万円を差し引いた額で市が土地を買い戻す。
 現在はSetia側と買い戻し協議を進めている。土地の取得後は再売却を前提に、用地活用の需要動向を調査していく考えだ。現時点でデベロッパーなどに担当者レベルで個別ヒアリングを進めているという。

大阪府泉佐野市/りんくう中央公園用地買い戻し/MICE誘致は白紙、需要調査へ(建設工業新聞)

関連記事

コメント

PAGE TOP