関西3空港を運営する関西エアポートは31日、関西国際空港と大阪国際(伊丹)空港に設置した太陽光パネルを2月1日に稼働させると発表した。年間発電量は合計28.4ギガワット時で、神戸空港を合わせた同社の電力消費量の2割をまかなう。航空業界は大量の二酸化炭素(CO2)を排出すると指摘されており、脱炭素化を加速する。
年間発電量は関空が27.8ギガワット時、伊丹が0.6ギガワット時。関空は第2滑走路の横の未利用地と国際貨物地区の事務所棟の屋根に太陽光パネル約4万枚を設置しており、一般家庭約9000世帯に相当する電力を供給する。自家消費型の太陽光発電としては国内空港で最大規模。
太陽光パネルは関西エアポートが貸し出した土地に、オリックスが設立した特別目的会社(SPC)が国の補助金を活用して設置する。パネルや発電設備などの整備費用は約50億円に上る。発電した電力はすべて空港施設など関西エアポートが運営する施設で使用する。
大量のCO2を排出する航空業界に対する風当たりが強まるなか、関西エアポートは2030年度までに年間CO2排出量を2016年度比50%削減する目標を掲げる。従来よりも電力コストはかさむものの、今回の太陽光発電への切り替えでCO2を年間排出量の約15%に相当する約1万2000トン削減できると見込む。
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