重度障害のある子どもがいて生活保護を受給している堺市の女性が、600万円以上の支給漏れがあったとして全額の追加支給などを求めた問題を受け、一斉調査をした堺市が、同様の支給漏れが新たに50世帯見つかったと発表しました。
女性の代理人によりますと、堺市在住の女性は2人の重度障害者の子どもがいるひとり親世帯で、2007年から生活保護を受給しています。
女性は住んでいた区の生活保護費の算定で、在宅の重度障害者がいる場合の加算分などが支給されておらず、17年間で約625万円の支給漏れがあったとして不支給分と遅延損害金を請求しました。
堺市は時効だとして、過去5年分の約212万円分のみ追加支給したことから女性は代理人を通じて、大阪府に行政不服審査を請求しました。
問題の指摘を受け、堺市は重度障害がある人がいる生活保護受給世帯の加算金について適切に算定されているかを一斉に調査したところ、ほかにも50世帯で同様の支給漏れが見つかったということです。
50世帯に対しては、今年1月までの3ヵ月分の支給漏れを認定し、既に追加支給したもののそれより前の期間については確認中だということです。
永藤市長は15日「事態を重く受け止め、再発防止に取り組む。適切な生活保護費が支給できていなかった方には丁寧な対応が必要」とコメントしています。
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