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【岸和田市】キッチンカーの収入をパンダのエサや竹チップ舗装に活用へ(日経BP)

 大阪府岸和田市は、市役所前の余剰の公共空間にキッチンカーを誘致して賑わいを生み出すとともに、売り上げの一部を「パンダバンブープロジェクト」に活用しようとしている。

 「パンダバンブープロジェクト」とは、里山を荒廃させる竹を伐採して、パンダのエサにすることで里山の環境を守りつつ、パンダが食べ残した竹の枝葉や、パンダのエサにならない竹の幹の部分を資源として活用する取り組み。アワーズ(大阪府松原市)が運営するテーマパーク「アドベンチャーワールド」(和歌山県白浜町)が手がけ、岸和田市も協力している。

 現在、アドベンチャーワールドでは母子4頭のパンダを飼育していて、主食は竹。このパンダたちが食べる竹のおよそ半分は、岸和田市産だ。

 今回実施する岸和田市役所前でのキッチンカー事業の期間は、2024年10月1日~11月30日の2カ月間。実証実験として利用者にアンケート調査をしており、この結果などを踏まえ、次の展開を検討する予定だ。

 事業の始まりは、ソーシャル・エックス(東京都渋谷区)が運営する、官民共創マッチングプラットフォームの「逆プロポ」。「逆プロポ」において、「公共空間から収益を生み出し、行政内で再分配する仕組みをつくりたい」との内容で、Mellow(メロウ、東京都千代田区)が募集し、岸和田市が応募したことがきっかけとなった。

 メロウによると、行政が管理する公園などの公共空間を利用する際、利用者は固定の使用料を前払いで支払う必要があったが、同社は、売上高の一部を行政への支払いとする方法を提案してきた。今回の岸和田市役所前でのキッチンカー事業も、売上歩合による支払いだ。

 岸和田市によると、その歩合は売上高の5%。キッチンカーで購入された一食分は、パンダが食べる竹(枝葉)の約10本分になるという。市はこの収入を「パンダバンブープロジェクト」の一環として、パンダのエサ代や、公園の園路を竹チップ舗装とする事業などに活用することを検討している。

日経BP

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