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【堺市】元堺消防署用地活用方向性策定 今年度公募へ(日刊建産速報社)

 堺市は、「堺市基本計画2025」に示す空間像やエリア戦略、「堺都心未来創造ビジョン」に示す特性、取組の方向性等を踏まえ、元堺消防署用地に賑わいや交流が創出される機能を導入するため、「元堺消防署用地活用の方向性」を策定した。今後は今年度から事業者公募を開始し、26年度に事業者選定、27年度設計、28~29年度工事、29年度以降の供用開始をめざす。

 元堺消防署用地は、同市堺区市之町西1―2)の敷地面積1170㎡。建物は庁舎棟RC造地下1階地上3階建延1462・57㎡(68年建築)、倉庫棟S造地上3階建延153・74㎡(77年建築)。用途地域は商業地域(建ぺい率80%/容積率600%)。

 元堺消防署用地活用の概要は、元堺消防署用地が堺都心部の中心に位置しており、沿道などに歴史文化資源が点在する大道筋と堺のシンボルロードとして整備された大小路筋の交差点に近接している。また、当用地周辺は環濠に囲まれているほか、敷地に面している大道筋には路面電車である阪堺線が通っており、停留所に近接している。環濠エリアは、これまで21年度から環濠の水辺や公園、通りなどの公共空間を人々が集まり、憩い、多様な活動を繰り広げられるような場へと転換する取組の検討を進めており、それらの取組を公民連携で実現するため、市民や事業者と社会実験を実施してきた。

 24年11月からは元堺消防署用地の活用に向け、ワークショップ等を通じて、賑わいや交流が創出される場所につなげるための取組を行ってきた。このことを踏まえ、元堺消防署の立地特性を活かし、民間活力を利用し賑わいや交流が創出される場所をめざす。建物は既に建築から半世紀以上が経過しており、これまで長い間地域に親しまれてきた建物であること、消防署という特徴的な公共施設であることから、既存建物を利用することで、地域の街並みを残し、建物の歴史や価値を活かす。

 事業の概要は▽既存建物を利用し、土地及び建物を民間事業者に貸付▽堺市が既存建物の外壁や防水改修等を実施▽民間事業者が内装改修等及び管理運営を実施▽事業期間は20年を想定▽1階の公共性の高いスペースは貸付範囲外とし、民間事業者による管理運営を実施。想定改修等費用(庁舎棟改修+倉庫棟解体)は約3億8600万円。

日刊建産速報社

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