関西国際空港内で使用される航空貨物の取り扱いにおいて、事前に引き取り予定貨物・車両などの情報を関係者内でシェアし、引き取り時間の予約をすることで、荷待ち時間の短縮などを行う「KIX Cargo Cloud」。
以前は、これによる予約が思い通りに取れない、予約時間通りに積み込まれないといったトラブルで荷待ち時間が以前よりも遅くなったと声を上げる運送会社が相次いでいたが、現在では改善の兆しが見られるようになっている。
関空内で航空貨物輸送を行う運送会社は「1月末ごろに予約システムの改善が行われたことで、かなり効率化された。以前は、1週間先の予約を午前0時から取れるようになっていて、予約の争奪戦が行われている状況だったが、変更後は前日の午後3時からのみ予約が可能となったことで、以前より予約が取りやすくなった。ダミーで予約を入れる運送会社もあったが、システムの改善とともに一部の運送会社に注意が入ったことで、以前よりもダミー予約の出現率は少なくなっていると感じている」と話す。
続けて「上屋の作業効率も予約システムに対応できるようになってきて、以前より荷積み作業時間が短縮され、1時間もかからず積み込みが完了し、スムーズになっている。とても助かっている」と予約システムの改善と、上屋の作業効率の上昇により、荷待ち時間が少なくなっていると説明する。
同社は「導入当初はこのままでは労働時間の削減もできず効率化につながらないのではと思ったが、利用者が声を上げたことにより、関空側が理解を示し、対応してくれたことがうれしい。今後もより良い改善、対応をしてもらえれば、我々もより良い輸送ができる」と語った。
この記事へのトラックバックはありません。