背景と目的
泉北ニュータウンは、緑豊かな住環境を有する地域として⾼度経済成⻑期に集中的に開発され、1967年に宮⼭台で⼊居が開始されて以来、まち開きから50年以上が経過しました。この間、街路樹の老木化や大木化が一斉に進み、老木化による樹木の倒木や腐朽等の被害が発生しているほか、大木化による通行空間への枝葉の張り出しや、根上がり、道路標識や照明灯等の視認性の低下が生じています。また、歩行空間と街路樹のバランスが悪くなった箇所や、樹形が悪くなった箇所は、道路空間の景観を損ねる原因となっています。
このような状況の中、「泉北ニュータウン街路樹更新事業」では、泉北ニュータウンの持続的な発展に向けた本市の取り組みに合わせ、街並み形成を担う街路樹の役割を維持しつつ計画的に更新を進め、市民・道路利用者にとって安全・安心な道路空間の確保につなげることを目的としています。引き続き、地域と一体となって住民の皆様のご意見やご要望に沿い、事業を進めていきます。
事業の概要
・事業着手年度 平成29年度
・更新対象路線 約80路線(区間)
・更新対象本数 約6,000本
※泉北ニュータウン内の街路樹路線が対象(歩道の植樹帯・植樹桝にある街路樹)
基本方針
(1)安全・安心・快適性の確保
老木化・大木化により倒木の危険性が高いもの、通行空間や視認性を阻害し交通障害となる街路樹が複数ある路線については優先的に街路樹更新を行い、歩行者・ドライバーの安全・安心・快適性の確保を行います。
(2)泉北ニュータウンの魅力向上
地区の持つ特徴を考慮した樹種選び、適正な樹形、ゆとりある植樹間隔を確保し、良好な道路空間を創造することにより、泉北ニュータウンの魅力向上に寄与します。
(3)更新コストの平準化
更新計画を策定し更新コストの平準化を図るとともに、樹種変更・街路樹の間引き等を実施することで、結果、維持管理費の縮減につながります。
事業の進め方
取組み(1) 街路樹の「植替え」を行います
●樹木の老朽化や大木化等による課題が多い路線
●根上がり等により通行機能障害が連続して発生している路線
●樹種によって剪定回数を多く必要とする路線
取組み(2) 街路樹の「撤去」を行います
●老朽化や病気倒木の危険性が高い街路樹
●交差点等の付近で見通しを妨げている、または道路照明灯や道路標識等に近接しすぎている街路樹
●歩道幅員が狭く十分な有効幅員を確保できない、または大木化によって連続的に過密となり、圧迫感を与えている路線の街路樹
●沿道の公園・樹林地の樹木と重複する等、十分な緑量を確保できる路線
事業の進捗状況
●ゆとりのある通行空間を作るために、植栽間隔を確保し植え替えを実施
大木化・老木化が進み、落ちた実の清掃を要していたヤマモモから、病虫害に強く、剪定等の管理が比較的容易なホルトノキに植え替えを行いました。
●通行者の安全・安心を確保するために、道路標識や照明灯等を隠す樹木を撤去
沿道の公園の樹木と重複し、十分な緑量を確保できる路線において、道路標識を隠していた街路樹を撤去し、道路標識の視認性が向上しました。
●令和5年度の実施状況(赤坂台地区)
樹形が乱れ、短い間隔で植わっていたアキニレから、生長が早く、剪定に耐える性質を持つシマトネリコに植え替えを行いました。
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