【堺市】「鉄炮鍛冶屋敷(町家歴史館井上関右衛門家住宅)」で第1回企画展『青龍鉾人形のめざめ―200年の時を超えて―』

堺市では、本年3月に開館した鉄炮鍛冶屋敷(町家歴史館井上関右衛門家住宅)で、第1回企画展「青龍鉾人形のめざめ―200年の時を超えて―」を開催しています。
江戸時代に鉄炮鍛冶として活躍した井上関右衛門家には、屋敷が所在する中浜一丁目(現在の堺区北旅籠町西1丁の一部)の「町」に関わる資料も残されています。その中には、旧暦8月1日に行われていた菅原神社のお祭りに関連する資料も含まれています。特に「青龍鉾人形」は、文政7年(1824)に、中浜一丁目に住む人々の寄附によりつくられたことが古文書からわかっています。
「青龍鉾人形」がつくられてから今年でちょうど200年を迎えることを記念し、本企画展で「青龍鉾人形」をはじめ、初公開となる青龍鉾関係の実物資料を展示します。あわせて「青龍鉾人形」再生プロジェクトとしてクラウドファンディングを行います。

期間

 令和6年7月31日(水曜)~10月28日(月曜)

場所

 鉄炮鍛冶屋敷(堺市堺区北旅籠町西1丁3-22)

施設概要

鉄炮鍛冶屋敷
開館時間 午前10時~午後5時(入館は4時30分まで)
休館日 火曜日
入館料 500円(20人以上の団体は400円)

※中学生以下、堺市内に住所を有する65歳以上の方、障害のある方とその介護者は無料(証明書の提示が必要)

アクセス 阪堺電気軌道阪堺線「高須神社」停留場より西へ約300メートル

南海本線「七道(しちどう)」駅より東へ約300メートル

展示内容

概要

 現在、“堺のお祭り”と聞いてイメージするものといえば、9月から10月にかけて催行される秋祭りでの勇壮活発なだんじりやふとん太鼓の曳行です。しかし、江戸時代の堺には、祇園祭の山鉾のような「祭礼鉾」がありました。これまでに知られているのは、開口神社の「大小路鉾」で、古写真等によって復元され、堺市博物館に展示されています。
一方、堺北庄の氏神である菅原神社の祭礼については、これまで実物資料の存在は知られていませんでした。平成26年(2014)から実施した井上関右衛門家の資料調査の中で、「青龍鉾」の本体と思われる部材、華麗な幕類、鉾頭、そして「青龍鉾人形」などが発見されました。それらの資料は、戦災により環濠エリア内の文化財の多くが失われ、江戸時代の祭礼の実態が断片的にしか伝わっていない中で、隙間を補うピースのように大変貴重です。
本企画展では青龍鉾人形など青龍鉾関係の実物資料14点を展示します。

主な展示資料

 青龍鉾に飾られていたと考えられる人形と、それを収めている箱の蓋。蓋の裏書には、井上関右衛門ら中浜一丁目の世話人たちの名前や、文政7年に堺の人形細工人である柳弥助によってつくられたことが書かれています。

青龍鉾幕(写真バナー)の画像青龍鉾幕(写真バナーで展示)

 青龍鉾の背面にかけられる見送り幕。このほか見送り幕と胴掛各1枚などの幕類が残されています。

展示の様子

展示エリアの画像展示エリア

クラウドファンディング「200年ぶりに生まれ変わる!鉄炮鍛冶屋敷に伝わる『青龍鉾人形』再生プロジェクト」

 つくられてから200年が経過する「青龍鉾人形」は、経年劣化が著しく、後世に継承するためには修理が必要な状態です。本企画展で展示する「青龍鉾人形」などの保存修理のためのクラウドファンディングを実施します。

受付期間

 8月1日(木曜)~10月29日(火曜)

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