関西エアポートが4月8日に発表した3月の運用実績(速報値)によると、国際情勢の緊迫化が関西の空の便に明暗を分けています。中東情勢の悪化が欧米路線の足を引っ張る一方、低迷していた中国路線には一部回復の兆しが見え始めています。
1. 中東情勢の緊迫化:欧米・中東便が21%減
2月末に発生した米国・イスラエルによるイラン攻撃を受け、中東経由で日本を訪れる欧州・中東方面の旅客数が大きく落ち込みました。
- 旅客数: 前年同月比21%減(9万4,000人)
- 運航への影響: エミレーツ航空(ドバイ線)やカタール航空(ドーハ線)が欠航を継続。
- 明るい兆し: 延期されていたエティハド航空(アブダビ線)が4月3日から週3便で運航を再開しており、今後の回復が期待されます。
2. 中国路線:下げ止まりの兆し、5カ月ぶり前月比増
日中対立の影響で大幅な減少が続いていた中国便ですが、足元では変化が起きています。
- 旅客数: 前年同月比では54%減(27万4,000人)と依然として厳しいものの、前月比では14%増を記録。
- 背景: 2025年11月の中国政府による渡航自粛要請以来、初めて上昇に転じました。便数も前月から30便増加しており、底打ちの気配を見せています。
3. アジア・近距離路線は好調を維持
国際線全体の旅客数は約217万人(4%減)となりましたが、周辺地域は活況を呈しています。
- 韓国・東南アジア・香港・マカオ: 前年比18%増と大幅な伸び。
- 台湾・ハワイ・オセアニア: 1割以上の増加を記録し、全体の数字を下支えしています。
4. 新たな懸念:燃料高騰と供給不足
中東情勢の不安定化は、直接的な欠航だけでなく、運航コストにも影を落としています。
- 東南アジア便の影響: エアアジアXがグループ全体の輸送能力を10%削減するなど、燃料費高騰や供給不足に伴う減便の動きが出ています。
- 今後のリスク: 関空側は「現時点で燃料不足による欠航はない」としていますが、情勢次第では日本便への波及も懸念されます。
※本記事は2026年4月8日発表の統計資料および報道に基づいています。





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