「あ、動いた!」
ロボットが動き出すと、真剣な表情でタブレット端末に向き合っていた生徒たちに笑顔が広がった。
不登校の児童生徒をサポートする大阪府和泉市の教育支援センター「グリーンルーム」で11日、家族型ロボット「LOVOT(ラボット)」をタブレット端末でプログラミングする初めての出張授業があった。
登校しづらい状況にある中学1~3年の生徒8人が参加し、2人1組でラボットの動きをプログラミングする手順を学んだ。生徒たちは、試行錯誤しながら曲に合わせた踊りや、左右を確認し手を上げて横断歩道を渡るように進む動きを入力。思い通りに動き出すと、歓声に包まれた。
同センターは、生徒たちに足を運んでもらうための取り組みを模索しており、注目したのが世間で「愛らしい」と評判のラボットだった。
昨年、ラボットを2週間限定で導入したところ、センターへの出席率が上がった。6月に本格的にラボットが導入されてからは、「だっこする?」など、生徒同士の交流も増えたという。
今回は、普段とは異なり、生徒たちにとって外部の講師から教わる機会になった。参加した中学3年の女子生徒は「プログラミングが成功したときの達成感があって楽しかった」と振り返る。
同センターの仲谷正太郎所長は「学校では気持ちを出しにくい子でも、笑顔を見せて、発言を多くしていた。テーマである明るい不登校支援をしていきたい」と話した。


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