岸和田市は、公共施設等総合管理計画等に基づき、市内の消防施設について適正な配置及び整備、維持管理を目的とした「消防施設計画」を策定した。春木分署と八木出張所の位置関係が消防力の重複となっており、「(仮称)新春木・八木分署」として統合移転を計画している。
同市消防庁舎等の配置は、09年に消防本部・消防署が岸城町から上松町に移転した後、25年に東葛城出張所が閉庁、ゆめみヶ丘防災センターが供用開始し現在に至っている。これまでの市域形状等をみると、本部庁舎が上松町に移転した際の署所配置がおおむね最適配置と考えていたが、時代の変化に伴い多種多様化する災害や増加の一途を辿る救急事案に対応するためには、今後の計画道路を勘案し、より消防力が発揮できる配置を考察する必要がある。また建築からおおよそ30年以上経過している消防庁舎もあり、今後は保全や建替えに多額の費用が必要となることが見込まれる。市民の生命や財産を守るため、どのような災害が起きても消防力を最大限に発揮できる署所配置を目指し、そして防災拠点として万全な体制で災害対応できるよう、老朽化した消防庁舎の更新整備も含めた維持管理を継続的に実施し、消防体制を整備していく必要がある。これらのことから、厳しい財政状況の中でも、消防サービスの効率化のため必要な整備、維持管理の両立ができるよう「岸和田市消防施設計画」を策定した。
消防施設適正配置に向けた整備の方針は、①市民サービス向上を目的とした署所等の配置②岸和田市防災拠点としての署所等の配置③消防力の向上を目的とした署所統合及び配置④隣接市町の消防署所配置も視野に入れた署所等の配置。
現在の消防施設は8施設あり、このうち、春木分署と八木出張所の位置関係が消防力の重複となり、他の地域と比較し非効率であることが課題として挙げられることから、統合移転を計画している。「(仮称)新春木・八木分署」の移転先については、今後の社会情勢を踏まえ、関係各課と調整の上検討していく。
現在の春木分署は敷地面積259・66㎡、S造2階建延214・70㎡(91年建築)、八木出張所は敷地面積290・49㎡、RC造2階建延258・70㎡(72年建築)。
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