大阪府堺市は、世界遺産・仁徳天皇陵古墳の上空を気球で遊覧する事業を再開し、10月上旬の運行スタートをめざすと発表しました。大阪・関西万博の会期内に間に合わせたい考えです。
「鍵穴」のような形が特徴的な日本最大の前方後円墳・仁徳天皇陵は、地上からでは全景を見ることができないことから、世界遺産への登録が決まった2019年に堺市の永藤英機市長が上空から気球で遊覧する構想を明らかにしました。
ところが、新型コロナウイルスの感染拡大のほか、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で気球を飛ばすために必要なヘリウムガスの調達が難しくなったことから、計画は延期を重ねていました。
その後、2023年5月に開始する予定で準備を進めてきましたが、気球がしぼんだため、開始時期を延期することを発表していました。
堺市は5月1日、この「気球事業」の再開を発表し、10月上旬の運行スタートをめざす計画を明らかにしました。現時点での予定では、一度に乗客30人が乗れる計画で、約100メートルの高さまで上昇するということです。
堺市の永藤市長は「世界遺産の魅力を再度見つける機会にしたい。市民の皆さんにも楽しんで欲しい」と意気込みを語りました。
年間6万人程度の利用者を見込んでいて、現時点での料金は大人4000円前後を想定しています。設置準備は5月の連休明けから始める予定で、1年の試行期間を含め7年間の運行計画で進めているということです。
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