中世都市・堺の景観を考える 黄金の日々の堺はよみがえるか?
日時:11月17日(日曜)午後1時30分~午後4時(開場:午後1時)
会場:堺市博物館ホール
内容:
堺は、海に面した砂堆(さたい)に立地し、陸海の流通拠点として栄えた町(まち)です。文明元年(1469)には遣明船が入港して海外も商圏に含むようになり、16世紀後半以降は火縄銃や弾薬の販売でも利益を得ました。富裕な町衆の活躍の舞台となった中世都市・堺ですが、慶長20年(1615)、大坂夏の陣の前哨戦で豊臣方に焼き討ちされ、その「黄金の日々」は終焉をむかえました。堺は戦国武将が主人公の時代劇にもよく登場します。しかし、当時の堺の景観は学術的には不明な点が多く、具体的なイメージをむすぶことが難しい状況です。
このフォーラムでは、発掘調査成果や絵画資料、古文書などにもとづき、堺の景観について考えます。堺市博物館の美術・考古の学芸員に加えて、建築史・文献史の研究者を招き、異なる分野からのアプローチを試みます。さらに、講師4人の座談会により、中世都市・堺の景観をどこまで明らかにできるのか、その可能性を探ります。
第1部 午後1時30分~午後2時50分
報告1 慶長期以前の堺の町を考える
講師:白神典之(当館学芸員)
内容:これまでの発掘調査成果を中心に、大坂夏の陣以前の堺の町を考える。どこまでわかっているのか、どこまで言えるのか。できるだけ大胆に話すつもりである。
報告2 絵画資料に見る堺の町
講師:宇野千代子(当館学芸員)
内容:「住吉祭礼図屏風」には、堺の町が詳しく描写されている。2つの「住吉祭礼図屏風」(堺市博物館所蔵、サンフランシスコ・アジア美術館所蔵)をとりあげ、絵画資料から堺の町の景観について考える。
報告3 港湾都市イメージの源流、堺
講師:髙屋麻里子氏(滋賀県立大学 講師)
内容:異なる世界に接する場所は変化を受容して新しいものを生み出すことが知られている。世界との接点である港湾都市が生み出してきた新しいもの、新しい建築が、その後の都市を変革してきた。現代にも引き継がれる、中世堺が与えた歴史的なインパクトを、建築を通してとらえたい。
報告4 中世後期堺の都市社会と「まち」
講師:大澤研一氏(大阪歴史博物館 館長)
内容:中世後期の堺は、高い交通機能・経済発展を背景に、寺社、武家、商人、職人などさまざまな勢力・集団・階層の人びとが影響力をおよぼし、活動の拠点化を目論む大都市であった。彼らが堺の「まち」の形成と変容にどのようにかかわったのかを考えてみたい。
第2部 午後3時~午後4時
座談会「中世都市・堺の景観を考える 黄金の日々の堺はよみがえるか?」
参加費:無料
定員:80人(事前申込制) ※応募者多数の場合は抽選
申込方法:次のいずれかの方法でお申し込みください。
申込期間:10月7日(月曜)~11月6日(水曜)
1. 堺市電子申請システム:以下のリンクまたはQRコードからお申込みください。
2. 往復はがき:往信面に氏名・住所・電話番号、返信面に返信先をご記入の上、11月6日必着で、ご郵送ください。
宛先:〒590-0802 堺市堺区百舌鳥夕雲町2丁 大仙公園内 堺市博物館内「11月17日フォーラム係」