大阪府岸和田市の名所・岸和田城の敷地内には、“ドッグラン”がある!? そのドッグランは、市内のとある公園の隣につくられた、謎の石垣と関係が非常に深い。タレントの河合郁人とABCテレビの古川昌希アナウンサーが調査したところ、この土地の地形にまつわる歴史ミステリーが明らかになった。
【動画】河合郁人&古川昌希アナはスルーしたが……あなたは気づいた? 謎解きの序盤から実はヒントがチラホラ
謎の石垣があるのは、岸和田市のショッピングモール・岸和田カンカンベイサイドモールから徒歩約10分の住宅街の一角。高さは約2メートル、幅は約9メートルで、すぐ隣に小さな公園がある。そのすぐ近くには、お寺がいくつかと岸和田城があるため、河合と古川アナは、「あの石垣は岸和田城の城下町にあったお寺や神社の跡」と推測した。
歴史探訪プランナーの森なおみさんによると、謎の石垣と岸和田城は関係があるとのこと。彼女いわく謎の石垣は、「岸和田城を築くときに合わせてつくられた」そうで、「普通のお城ならまずそこには積みません」「なかなかよそにはない、とても意外な理由で積まれた」のだとか。「同じような背景でつくられた特徴的なものが(岸和田城に)もう1つある」そうで、それは「ドッグラン」だという。
トリッキーすぎるヒントに、河合と古川アナはポカーン状態。ドッグラン以上のヒントを森さんからもらえなかったため、「なんだそのヒント、むず~!」「どういうこと? 全然わかんない!」「ドッグランなんか絶対その時代にないでしょ!」などと大騒ぎした。とりあえず岸和田城に向かった河合と古川アナだが、敷地内にドッグランは当然なく、途方に暮れた。
そんなとき河合と古川アナは、城の堀に「犬走り」というものを発見! 犬走りとは、建物の周りに設けられた幅の狭い場所のこと。岸和田市の職員いわく、岸和田城は戦国時代の終わりに急いで築城されたために、石垣が非常に崩れやすく、そもそもこの地は地盤が弱いため、補強のために犬走りが設けられたという。そこで河合と古川アナは、謎の石垣=敵の襲来を見張るための物見櫓の跡と推測。「本来は岸和田城内に建てたかったんだけれども、地盤が弱くて建てられず、あの場所になった」と結論付けた。
河合と古川アナの推理の結果は100点満点中……10点! 「ドッグラン=犬走り」「地盤が弱い」は合っていたが、謎の石垣は敵襲ではなく、高潮をはじめとする海の災害から岸和田城や城下町を守るための「岸和田城防潮石垣」の跡だった。実は江戸時代の岸和田市の海岸線は、現在よりも町に近く、当然地盤も弱かった。森さんいわく、現在の謎の石垣の幅は約9メートルだが、もともとは約800メートルもあったそうだ。
なお、岸和田市の石垣の謎は、情報番組『newsおかえり』(ABCテレビ)の人気コーナー「古川×河合のなんでやねん!?」2月4日放送回で紹介された。『newsおかえり』は、毎週月曜~金曜午後3時40分よりABCテレビで放送中だ。
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