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【堺市】まだまだあるで!インターンシップ生が走って発見 堺シティマラソンだけじゃない「隠れた」魅力(産経新聞)

4月29日に堺市で開催予定の堺シティマラソン。世界最大の仁徳天皇陵を含む世界遺産の百舌鳥古墳群に囲まれたコースを走ることができる珍しいマラソン大会だ。今年から、走りやすさを重視したコースに刷新される。産経新聞社のインターンシップに参加した大学生が、新しくなったコースを試走した。

昨年の開催時に、「道が狭く追い抜きが困難な場所がある」という参加者の声を受け、仁徳天皇陵の前にある大仙公園内を中心とした広い道にコースを変更した。京都産業大3年でバレーボール部に所属するインターン生の鯛取渉(21)は、「実際に走ってみると足腰に負担が少なく、子供から高齢者まで幅広い世代が気軽に参加できる大会になりそうだ」と期待を膨らませる。

コースは、世界三大墳墓に名を連ねる仁徳天皇陵のそばを通る。その他にも、大仙公園内には「陪塚」(ばいちょう)と呼ばれる大王墓に付属する小型の古墳が10カ所以上あるが、自然に溶け込んでいるため、一目で古墳とは分かりにくい。

世界遺産のそばを走る特別なシチュエーションであるにも関わらず、大会の魅力を十分に活用できていないと感じた。関西大2年で堺市在住のインターン生、水川諒人(20)は、「コースにも無数の古墳があるが、認知されておらずもったいない」と再認した。

堺シティマラソンには「ファミリーマラソン」という2・3キロをゆったり走る部門がある。各古墳を巡るスタンプラリーを併せて実施することで、親子で楽しめて、古墳についても学べるイベントになるのではないかと考えた。

まだまだ魅力は隠れているはずだ。インターン生からは、他にもさまざまな意見が出た。例えば〝場所の魅力〟を伝え、興味を持ってもらうというものだ。大仙公園には約1000本の桜が満開となり、イチョウ並木もある。

また、堺市は古い街並みを保存する「環濠エリア」を持つ町としても知られる。古墳以外にも老舗の和菓子店や「ちん電」と呼ばれる路面電車など観光地としての魅力もある。今回初めて同市を訪れた関西学院大1年のインターン生、大田実夢(19)は「取材を通して名物である和菓子『くるみ餅』など新たな堺の魅力を知った。次訪れる機会があれば食べに行きたい」と目を輝かせた。

公園内のカフェ「ICOROBA」(イコロバ)の店長、前田翔也さん(29)は「古墳が世界遺産に登録されたことで、海外からの観光客も増えてきた」と話す。4月に大阪・関西万博の開催を控える今、大阪観光に注目が集まることは必至だ。魅力を押し出し、訪日観光客の関心を引くことができれば、大会に注目を集める起点となるかもしれない。

堺シティマラソンに参加して、ぜひ隠れた魅力を発見してみてほしい。

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この記事はインターンシップ生の大田実夢さん、鯛取渉さん、伊達大起さん、谷崎歩叶さん、中川結愛さん、水川諒人さんが取材しました。

産経新聞

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