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【堺市】堺大空襲 次世代の語り部育成 ピースメッセンジャー募集

概要

本市では、堺大空襲の歴史や、平和の大切さを次世代に伝えるために、ピースメッセンジャーという語り部ボランティアを派遣しています。ピースメッセンジャーは登録制で、堺大空襲の体験者が活動されていますが、令和7年には戦後80年を迎え、継続することが難しくなりました。
「次世代の語り部育成事業」とは、ピースメッセンジャーを継承するため、次世代を新たな語り部として育成するものです。これにより堺大空襲の歴史や平和の大切さを、継続的に伝えることをめざします。

第1期 次世代の語り部育成 ~羽衣国際大学と連携~

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次世代の語り部育成事業は、段階を経て実施します。第1期次世代語り部は、羽衣国際大学と連携した「プロジェクト演習」により育成します。
「プロジェクト演習」の流れは次のとおりです。
(1)「戦争に関する基礎知識」の習得などを目的とした人権研修を、堺市立平和と人権資料館で行います。
(2)学生がピースメッセンジャーとの交流を通して、説明資料の構成を検討します。
(3)この間の学習や交流をもとに、学生が説明資料等を作成します。
(4)市職員、小学生に対し実際に講話することで、説明資料等を改善し、完成させます。

第1期 プロジェクト演習

(1)学び


まずは、語り部自身の学びから始まります。
次世代の語り部たちは、戦争のことをあまり知りません。平和と人権資料館を訪れ、戦争体験談を聴いたり、平和と人権資料館職員から説明を受けたりと、戦争の学びを深めていきます。戦争体験談に協力してくださったのは、堺市人権教育推進協議会副会長の久保照男さん。堺大空襲を語る久保さんのおだやかな口調に、語り部たちは静かに聞き入りました。

(2)交流


学びの中で、次世代の語り部たちに戦争への思いが芽生えます。感じたこと・疑問に思ったことなどを、少人数に分かれてピースメッセンジャーと話し合います。交流を通して、次世代の語り部として伝えたいことが次第に固まります。

(3)自分の言葉で


次世代の語り部たちは、ピースメッセンジャーの思いを受け止め、自分たちの言葉で子どもたちに伝えます。
 どうすれば子どもたちに戦争のことが伝わるか
 どんな工夫があれば子どもたちの興味を引くか

次世代の語り部たちも戦争を知りません。だからこそ何が伝わりにくいのかが分かります。弱みを強みに変えて伝えかたを工夫し、シナリオや説明資料を丁寧に作っていきます。

(4)さあ、学校へ


最後の確認です。小学生の前で、語り部として講話をします。大切なのは、ピースメッセンジャーから託された平和への思いを、自分たちの言葉で伝えること。語り部たちは、自分たちの中で育った平和への思いを精一杯小学生に伝えました。
小学生との関わりのなかで、語り部たちは気づきをもらいます。この気づきからシナリオや説明資料を改善していきます。
次世代の語り部がスタートしました。

第2期以降 次世代の語り部育成

令和7年度に「第2期次世代の語り部」を10人、令和8年度に「第3期次世代の語り部」を10人育成し、堺大空襲の歴史や平和の大切さを、継続的に伝えることをめざします。

堺市

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