堺市は市内で特殊詐欺が増えていることを受け、スーパーの新聞折り込みチラシで防止を呼びかける。まず中堅スーパーのコノミヤ(大阪市)が26日に関西で配布する72万枚に、市独自の標語を掲載する。大阪府全体で件数が頭打ち傾向であるのに対し、堺市では増加が目立っており、民間の協力を仰ぐ。
堺市の特殊詐欺は1〜11月で255件で、前年の1年間を2割上回る。同市は23日、警察、郵便局、地元自治会、ボランティア団体などとともに「特殊詐欺撲滅への決意表明」の催しを実施した。永藤英機市長は「スーパーのチラシは多くの人が隅々まで見ており、効果が見込める」と語った。
スーパーがチラシの一角に、こうした標語を掲載するのは珍しい。堺市からの依頼に対し、コノミヤの芋縄隆史社長が無償で引き受けたという。同社は関西では大阪府、奈良県、兵庫県で合計54店を運営しており、堺市内には8店ある。堺市はほかのスーパーにもチラシ掲載を呼びかける。
市民に分かりやすく注意喚起するため、「さかい」の頭文字からとった独自の標語を活用する。民間と連携するほか、市の掲示物やSNSを通じて伝達する。2025年度からは家庭の固定電話に貼り付けられるシールを用意し、市役所・区役所や警察署などで配布する。
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