大阪府・田尻町は、0~15歳(幼小中)の一貫教育を1建物1敷地内で行うことを目指し検討を進めており、一貫教育審議会では「できることなら1建物1敷地内で行われるのが望ましい」とし、12月に是非について審議して答申、3月議会で報告する。同町は31年の開校を予定している。
同町では、子供の教育施設は古いもので築60年を超えており、これまでも耐震改修など学校施設・設備の充実を進めてきたが、今後は安全・安心、長期にわたる施設利用の観点から施設整備に向けた諸検討を進め、教育環境の充実を図っていくことが必要。老朽化した校舎の建替えは、同町の特色である、こども園・小学校・中学校が1つずつであり、まちの中心部に位置し、地域の皆様に見守られながら育ち・学べるといった教育環境を大事にしたいとの思いから、現在の同町吉見690、他に建設することを計画している。
施設整備の基本的な考え方は▽一貫教育に適した教育環境の整備=施設は一体型を基本として検討し、子供や教職員が学年を超えての交流や連携が図れる空間を考慮するなど、一貫校としての特性を十分発揮できる施設とする。①子どもたちの主体的な活動を支援する施設整備②時代の変化に対応したICT技術の活用③教職員の働きやすい施設整備④子どもたち・地域住民の交流を推進できる施設整備⑤教育施設の機能向上をめざす施設整備▽社会状況の変化に対応する教育環境の整備=①変化に対応する柔軟性・可変性のある空間構成②多様な学習活動を展開できる教室空間③多様な教育的ニーズのある子どもたちへの対応④教職員の働く場としての機能向上▽防災・防犯機能を有した施設整備▽地域コミュニティと連携する施設整備―とし、地域とともにある一貫校をめざす。
計画概要は▼敷地概要=同町吉見690、他の敷地面積1万8832㎡▼施設計画=①小中一貫校規模〈小学校(前期過程)は校舎(18教室)5000㎡、特別支援加算(6教室)1008㎡、多目的加算(少人数含)1081㎡、屋内運動場(18+6教室)1215㎡の合計8300㎡。中学校(後期課程)は校舎(9教室)4153㎡、特別支援加算(3教室)504㎡、多目的加算(少人数含)488㎡、屋内運動場(9+3教室)1138㎡の合計6280㎡、学校給食施設(単独校調理)は調理場施設等319㎡、炊飯給食施設21㎡、アレルギー対策室6㎡の合計350㎡。学童保育施設は専用エリア264㎡、共用エリア132㎡の合計400㎡。その他にプール800㎡、プール付属棟(更衣他)220㎡、屋外便所・倉庫150㎡〉②こども園規模〈こども園は園舎(14クラス)1520㎡、給食関連諸室150㎡(想定)、廊下・階段他501㎡の合計2170㎡〉。
建替想定案は①案(現状の一体性を活かした既存校舎を古い順に建て替える方法)=現況の校舎配置(プール敷地外設置)、給食室現況建替/学童保育既存利用、仮設校舎を利用した建替(プール跡地内)。校舎規模は3階建延1万3000㎡、工期約10年、建築費試算約95億円②案(仮設校舎を設けないで部分的に少しずつ建て替える方法)=小学校敷地に校舎配置(プール屋上設置)、給食室・学童保育合築、仮設校舎を利用した建替え。5階建延1万8500㎡、工期5年、建築費試算約110億円③案(築年数の比較的浅い小学校の「管理棟・体育館」を残しながら建て替える方法)=小学校敷地に校舎配置(プール屋上設置)、給食室・学童保育合築/体育館棟既存利用、仮設校舎を利用した建替え(敷地内)。6階建延1万5500㎡(既存体育館棟2000㎡)、工期4年、建築費試算約90億円④案(全面的に建て替える方法)=小学校敷地に校舎配置(プール屋上設置)、給食室・学童保育合築、仮設校舎を利用した建替え(敷地外)。5階建延1万5500㎡、工期3年、建築費試算約95億円。
主な検討事項は(1)認定こども園と小中学校の施設の一体化=小中学校の施設一体型は全国に事例はあるが、未就学児を含んだ事例は少なく、全国的にも珍しい取組み。今後はそれぞれの年齢の視点に立った比較検討が必要(2)プール=現在は町営プールをこども園や小中学校の授業等で使用しているが、老朽化が進んでおり、何らかの対応が必要。一貫教育施設を整備するにあたり学校授業だけでなく、生涯スポーツや防災といった多角的な視点からも関係部局と連携し機能や施設の在り方についての検討が必要(3)校地の拡大=現在の小学校及び中学校に接する土地の取得を進めている。土地取得と施設整備の時期を勘案しながら、より効果的な活用となるよう検討を行う。
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