大阪府熊取町で22年前の2003年5月20日、小学4年生だった吉川友梨さん(31)が行方不明になった。事件をきっかけに警察官を志した同級生の男性(31)は、ずっと待ち続け、今日も手がかりを捜す。「『おかえり』って、笑顔で言ってあげたいんです」
あの日、熊取町立北小の4年生は、40キロほど離れた大阪市にバスで遠足に行った。水道記念館と下水道科学館を見学し、学校に戻ったのは午後2時半ごろ。いつもより早い帰宅で、男性はすぐに遊びに出かけた。
再び家に帰り、夕食を食べようとした午後7時ごろのこと。
「まだ友梨ちゃん帰ってきてないみたいやで」。心配そうに言う両親は、友梨さんを捜すために家を出て行った。
真面目な友梨さんが遅い時間まで遊んでいるとは思えなかった。事故に遭ったのではないかと不安に思った記憶は今も鮮明だ。
翌日。登校すると、学校前に大勢の報道陣が集まっていた。「ただ事じゃない」。授業は通常通りだったが、友梨さんが行方不明になっていると説明があり、その日から集団下校が続いた。
男性は友梨さんと保育園から一緒の幼なじみだ。
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