アゴーラホスピタリティーグループは、3月25日に堺市内で江戸時代の港の面影を残す「堺旧港」エリアに新ホテルを開業する。客室数は市内最大の321で、海辺の開放感ある環境が強み。堺旧港は大阪・関西万博で海上交通の発着場になる予定で、宿泊客が万博会場に船で向かうこともできる。
ホテル名は「ドーセット バイ アゴーラ 大阪堺」。南海電鉄・本線の堺駅から徒歩5分の立地で、約1万平方メートルの市有地を活用する。堺旧港エリアのホテルはこれが初めて。同社は堺市内で同駅併設の「ホテル アゴーラ リージェンシー 大阪堺」(241室)も運営している。

堺駅のアゴーラが多くの宴会場やブライダル施設、レストランを備えるのに対し、新ホテルは宿泊をメインとする。レストラン、ロビーラウンジ、シーサイドテラスに加え、地域の人々との交流を促すための屋外イベントスペースも配置した。
4月開幕の大阪・関西万博の会期中、堺旧港と会場の夢洲(ゆめしま)は船で結ばれる。大阪市内の混雑を避けて会場に行けるようになる。発着場はホテルのすぐ前に設けられる見通しで、同社は万博期間中の集客の追い風になると期待している。
堺市は堺旧港を観光拠点として整備するため、約1万3千平方メートルの市有地の活用策を民間から公募し、17年にアゴーラホスピタリティーグループを選定した。今回のホテルは9年越しの開業となる。堺旧港ではイルカ関連の施設開業も計画されている。
この記事へのトラックバックはありません。