近畿大学医学部と大学病院が11月に大阪狭山市から堺市南区の「おおさかメディカルキャンパス」に移転オープンするのを前に、同キャンパスで19日、記念式典が開かれた。式典には地元自治体や工事業者など約360人が出席。関係者がテープカットで完成を祝った。
祝賀会では、世耕弘成理事長が「南大阪の医療の中核としてこれからも、患者の立場に立ち、地域の医療や社会保障と連携してこの移転を価値あるものにしたい。医学部・病院スタッフ一丸となって真摯(しんし)に取り組んでいく」とあいさつ。
来賓で訪れた吉村洋文知事は「本当にすばらしい病院ができた。最新のロボットが導入され、高い技術を持つスタッフがいて、多くの命がここで守られると改めて実感した。これからも南大阪の命を守っていただけることに感謝申し上げる」と祝意を述べた。
会場では同大学が世界で初めて完全養殖に成功したクロマグロをブランド化した「近大マグロ」の解体ショーや、吹奏楽部の演奏なども披露された。
同キャンパスの敷地面積は甲子園球場3つ分に相当する約11万6千平方メートルで、延べ床面積は約14万4千平方メートル。医学部では約700人、来春開設予定の看護学部では初年度約110人の学生が学ぶ。手術室には最新機器が備えられ、予約や調剤、会計時の待ち時間削減のためにデジタル技術が導入された。
11月1日に約190人の入院患者が移送され、4日には医学部の授業が開始。6日から外来診療をスタートさせる。
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