泉州ニュース

【和泉市】富秋中学校区等跡地活用ビジョンを今年度末策定へ(日刊建産速報社)

 和泉市は、富秋中学校区における市営住宅集約建替他公共施設整備事業による跡地について、公共施設の再配置や跡地活用の方向性を示す「富秋中学校区等跡地活用ビジョン」を今年度末に策定する。現在、まちづくり検討会議で議論を進めており、10月頃に同ビジョン案を同会議で説明し、市議会や都市計画審議会への報告を行い、26年1月頃に市民説明会やパブリックコメントを実施する。

 同市は、市営住宅や市営店舗等の建替えにより生じる跡地について、公共施設の再配置を含めた跡地活用の方向性を示すため、24年度に庁内組織である「ビジョン会議」を立ち上げ、「まちづくり構想(地域案)」を尊重して策定された「和泉市富秋中学校区等まちづくり構想」の跡地活用を具体化する形で、「富秋中学校区等跡地活用ビジョン」の策定に向けて取り組んできた。今後もまちづくり検討会議を通して地域住民等との対話を行う。同ビジョンの位置付は誘導を図る機能や規模により都市計画の変更が必要となるため、まちづくりビジョンを協議資料として活用するほか、今後見直し予定の都市計画マスタープランや立地適正化計画との整合性を図る必要がある。

 市営住宅や市営店舗等の建替えにより生じる跡地は▽幸小学校(約2万㎡)▽池上小学校(約1万8000㎡)▽丸笠団地(約1万7000㎡)▽伯太団地(約4000㎡)▽幸団地38―40棟(約4000㎡)、28―30棟(約6000㎡)▽王子第二団地5棟(約2000㎡)、6―10棟(約5000㎡)▽幸第二団地41―43棟(約4000㎡)、44―53棟(約1万8000㎡)▽旭第一団地19―24棟(約9000㎡)▽旭第二団地12―18棟(約1万4000㎡)▽青少年センター・幸分館(約3000㎡)▽人権文化センター・市民文化ホール(約1万㎡)▽北部総合福祉会館(約3000㎡)。

 まちに必要な施設と機能は▼公共施設=①医療福祉連携施設(旧北部総合福祉会館、旧和泉診療所)②市民体育館(アリーナ)③共同駐車場④市営住宅管理事務所(位置は今後検討)⑤池上老人集会所(地域の交流用途としての機能の確保は今後検討)⑥防災機能を有する広場(一時的な避難場所として、池上小学校跡地に新たに広場として整備するのではなく、池上曽根史跡公園のうち国道26号より池上小学校側部分を活用)▼民間施設=①幸小学校跡地(複合商業施設)②池上小学校跡地(民間住宅(町会館用地を除き、全て民間住宅用地として処分)、町会館(町会要望により校門付近に敷地面積300~600㎡の土地を町会館用地として確保)③その他跡地(基本的に民間住宅用地として処分、沿道等の他活用方法が見込まれる箇所はニーズに応じた活用)。

 施設配置の基本的な考え方は①コンパクトなまち=多様な施設を集積させ、各施設を歩いて回れる範囲に配置②幸小学校跡地周辺を「まちの顔」とした拠点づくり=JR信太山駅の近隣である幸小学校跡地周辺に公共施設の再編及び民間施設の誘導③幸小学校跡地に商業施設を誘導=幸小学校跡地の付近に住宅誘導をめざす跡地が集中しているため、当該跡地に生活利便性に寄与する商業施設を誘導④市民体育館(アリーナ)・(仮称)新旭公園、商業施設の連携=商業施設を誘導する際に、近接する市民体育館(アリーナ)や(仮称)新旭公園と連携し、相乗効果を期待する提案を求める⑤まちの交流軸を中心とした「居心地がよい」、「交流・滞在を促す」施設や空間の形成=とみまち広場から複合商業施設までの動線を「まちの交流軸」として、軸に沿って居心地のよい施設や空間を形成し、交流や滞在を促す⑥再編する各公共施設の駐車場の共同利用=再編する各公共施設の駐車場を共同利用とし、必要数を確保することで、区画数の合理化を図る。一時的なイベント等による来訪者にも柔軟に対応し、効果的な跡地活用を図る⑦池上小学校跡地に住宅系用途の誘導や交流用途を配置=池上小学校跡地は、定住促進のための住宅系用途の誘導及び交流用途(町会館等)の配置により、地域住民と転入者とのコミュニティ活性に寄与する拠点づくりを図る。

日刊建産速報社

関連記事

コメント

PAGE TOP