大阪府泉大津市と青森県五戸町は、令和8年3月24日、「農業を通じた連携による持続可能なまちづくり」を柱とする農業連携協定を締結した。消費地である都市部と、生産地である農村部が直接つながることで、食糧の安定確保と持続可能な農業の発展を目指す。
質の高い「食」の確保と「農」の守り手
泉大津市は、令和5年3月に策定した「安全・安心な食糧の安定的確保に関する構想」に基づき、市民の健康増進と食料危機への備えを強化している。一方、青森県南部に位置する五戸町は、高品質な米の産地であり、令和5年には「オーガニックビレッジ宣言」を行うなど、環境に配慮した持続可能な農業への転換を推進してきた。
今回の協定により、両自治体は以下の4項目を中心とした連携を図る。
- 学校給食等への導入検討: 泉大津市の学校給食において、五戸町産の高品質な米の導入を検討する。
- 安定的な販路の構築: 生産者と消費地が直結することで、農業経営の安定化を支援する。
- 高付加価値化と人材育成: 消費者の声を生産現場に届け、次世代の担い手確保につなげる。
- 両地域の交流促進: 「食と農」を通じた多角的な関係性を構築する。
両首長のコメント
調印式において、泉大津市の南出賢一市長は「単なるお米の調達ではなく、良いときも苦しいときも支え合える『共存共生の関係』を築きたい。子々孫々まで続く新たなモデルを構築する」と決意を述べた。
また、五戸町の若宮佳一町長は「農業従事者の高齢化などの課題は生産地だけでは解決できない。消費者の声が届くことは生産者の誇りとなり、次世代を呼び込む原動力になる」と、今回の連携による相乗効果に期待を寄せた。
泉大津市が進める先進的な「食」の取り組み
泉大津市では、すでに以下のような独自の施策を展開しており、今回の五戸町との連携もこれらの取り組みをさらに強固にするものとみられる。
- 金芽米(きんめまい)の活用: 市内小中学校の給食米をすべて、連携自治体産の無農薬・減農薬による「金芽米」へ切り替え。
- ときめき給食: 月2回、オーガニック食材や発酵食品を取り入れた特別な献立を提供。
- マタニティ応援: 市内の妊婦を対象に、毎月最大10kgの金芽米を配布し、健康増進を支援。
今後、両自治体は具体的な米の供給体制の構築に向け、実務的な協議を進めていく方針だ。








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