甲南大生と高校生が地域課題考える関西湾岸SDGsチャレンジ 開催
SDGsの17目標を切り口に地域課題の解決策を考える「関西湾岸SDGsチャレンジ」が、2025年7月から11月にかけて開催された。主催は甲南大学と朝日新聞社メディア事業本部で、神戸市、堺市、和歌山市、徳島市、岡山市が後援。甲南大学生と地元高校生が合同で5チームを編成し、各自治体を担当してフィールドワークや調査を重ね、11月9日に甲南大学で成果を発表した。
堺市を担当したチームは、観光地としての認知度が低い現状に着目し、「第二の京都」を目指す旅行プランを提案。千利休ゆかりの茶文化を軸に、阪堺電車や宿泊施設で和菓子や抹茶を楽しむ内容とし、交通と観光を一体予約できるアプリ「KANSAI MaaS」の活用も示した。学生アンケートで高い支持を得て、最優秀賞に選ばれている。
徳島市チームは、外国人観光客の増加が見込まれる四国遍路に注目。廃校や空き家を活用した低価格宿泊施設や、札所巡りとITを組み合わせた体験型企画を提案した。和歌山市チームは中心市街地の空洞化を課題とし、維持費を抑えた「紙のスタンプラリー」による回遊促進策を提示。岡山市では、多文化共生をテーマに、日本人と外国人が郷土料理を通じて交流するイベントを構想した。
神戸市チームは深刻化する空き家問題を取り上げ、すごろく形式で学べる「空き家再生ライフゲーム」を提案。楽しみながら課題理解を深める仕組みとして注目された。
若者の視点と現地調査を重ねた提案は、地域の現実に即した内容が多く、今後の施策や実践への展開が期待される。










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