堺市で平成8年7月に起きた病原性大腸菌O157による集団食中毒で亡くなった児童らを慰霊する「追悼と誓いのつどい」が12日、堺市堺区の市役所庁舎近くにある追悼碑前で行われた。発生からこの日で29年。永藤英機市長をはじめ学校関係者や市民ら約300人が出席して献花した。
市教委は、集団食中毒が発症した7月12日を「O157堺市学童集団下痢症を忘れない日」に制定。当初は市民らの有志が行ってきた追悼行事を引き継ぎ、市と市教委主催で毎年実施している。
永藤英機市長は「2度とこのような悲しい出来事を繰り返さないよう、被害にあわれた方を決して忘れず風化させないことを改めて決意します」と述べた。
同市のO157集団食中毒では、給食を食べた児童のほか、家族、教員ら9523人が発症。女児3人が死亡し、当時小学1年生だった女性が27年、後遺症による脳出血で亡くなった。
現在も15人が経過観察や治療が必要とされる状態にあり、11人とは補償合意に至っていないという。
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