人・文化

虫食い野菜やカキ殻をエサに 泉南市で地域循環型の養鶏に挑戦

大阪府泉南市で、地域の未利用資源を活用した養鶏に挑戦する動きが注目されている。居酒屋「とまり木」を経営する野平友宏さん(38)が、本業と並行して始めた平飼い養鶏場「とまり木ファーム」だ。

鶏のエサに使うのは、一般的な輸入穀物中心の配合飼料ではない。地元で集めた、くず米や米ぬか、豆腐店のおから、魚屋の魚のあら、虫食いや規格外で販売できない野菜、さらにはカキ小屋から出るカキ殻など、多様な未利用資源を自家配合している。

野平さんの原点は「もったいない」という思いだという。捨てられてしまうものに価値を見出し、「誰かのゴミは、誰かの宝」という発想で鶏を育てる。鶏舎から出る鶏ふんも、地域の農家に肥料として引き取ってもらい、資源が地域内で循環する仕組みづくりを目指している。

現在飼育しているのは約500羽。生臭さが少なく、味が濃いという卵は、地元の農産物直売所などで販売されているほか、野平さんが十数年続ける居酒屋「とまり木」でも、オムライスや卵かけご飯として提供されている。

飲食業と養鶏という“二刀流”での挑戦は、食と農、廃棄と資源をつなぐ取り組みでもある。地域にあるものを地域で生かす——泉南市発の小さな循環が、持続可能な暮らしのヒントを示している。

虫食い野菜やカキ殻、米ぬかエサに 地域循環めざし二刀流で養鶏挑戦 [大阪府]:朝日新聞

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