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万博が堺市の活性化に貢献、市内の宿泊額25億円増に

10月13日まで半年間にわたり大阪市此花区の人工島・夢洲(ゆめしま)で開かれた大阪・関西万博について、堺市は19日、市が実施した関連イベントの取りまとめや地元への経済波及効果などを発表した。地域産業の活性化や消費の拡大、国際交流の拡大が実現したなどと総括。速報値で見ると、前年の同時期と比べ、ホテルなどの宿泊費の額は25億8千万円拡大した。

市は万博の会期中に会場で「堺刃物」や「浪華本染め」といった伝統産業を発信するイベントを主催。同市堺区の大仙公園に世界遺産の百舌鳥(もず)・古市古墳群を紹介するビジターセンターを一部リニューアルし、古墳を一望できるガス気球の運航を始めたほか、伝統産品の展示販売や、地元企業の技術PRなども実施している。

ヨルダンやポルトガルといった海外パビリオンとの連携イベントは計11回にわたり実施。のべ約1万3千人が参加した。

市が経済波及効果を独自に推計したところ、万博会期中における市内宿泊客は前年比19万6千人増の74万2千人。うちインバウンド(訪日客)比率は6ポイント増の25%で、全体の宿泊額は25億8千万円増の63億8千万円に上った。

4~10月における商店や観光関連施設などでの消費額は、日本人に限ると前年比11億円増の101億8千万円。堺東・堺駅エリア商店街の売り上げは2・4億円増となり、大仙公園エリアを訪れた人は前年比33%増の16万1523人だった。

永藤英機市長は「今回の発表は把握できた範囲のもので、数字以上に堺を知ってもらえたことに大きな価値がある」としつつ、「今回生まれた交流を一過性のものとせず、経験をレガシーとして継承し市の発展につなげたい」と述べた。(前川康二)

万博が堺市の活性化に貢献、市内の宿泊額25億円増に(産経新聞)

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