岸和田市の岸和田漁港の沖合に7月、アドベンチャーワールド(AW、和歌山県白浜町)で飼育されていたジャイアントパンダの食べ残しの竹で作ったアオリイカなどの産卵床が沈められた。材料の竹はパンダの餌として同市の竹林などで伐採されたもの。パンダは中国に返還されたが、市と白浜町の縁は続いている。【中村宰和】
修斉小6年生×市職員×AWスタッフ 21個作成 和歌山・白浜と続く縁 餌として市内で伐採
アドベンチャーワールドなどは2022年から、白浜町の沖合で食べ残しの竹を使った同様の産卵床づくりを続け、アオリイカの産卵を確認している。同町の海は水温の上昇によって海藻類が減少。施設にパンダの食べ残しの竹が残ることから、海の環境保全と竹の活用につなげようと実施している。今回、20年前からパンダの餌の竹を提供してきた岸和田市で初めて取り組んだ。
7月3日、白浜町から約150キロの竹の枝が岸和田漁港に運ばれた。パンダが中国に返還された6月28日の直前に食べ残し、一部の竹は歯でかみちぎった痕が残っていた。同市立修斉小の6年生32人が、岸和田市職員やアドベンチャーワールドのスタッフらの指導を受けて竹をひもで強く縛り、コンクリートブロックをつけて産卵床を21個作成。船で沖合1・2キロの水深約5メートルの海域に沈めた。海域ではアオリイカのほか、エ…
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