大阪・関西万博の水上交通の利用促進を狙い、大阪府・市、堺市が日本国際博覧会協会に対し、17日までに会場のある夢洲(ゆめしま)の桟橋運用ルール見直しを要望した。割高との指摘もある乗船料金引き下げや使いやすい運航ダイヤに向け、桟橋の利用料の減免、利用可能時間拡大を目指す。
吉村洋文知事は17日、記者団に「(運航する船会社から)桟橋の着岸料が少し高いという意見や、利用時間の終了が早くてドローンショーを見ている客は帰りに使えないという意見があった」と明かした。堺市の永藤英機市長も16日の記者会見で「夢洲の桟橋の利用料がかかる以上、船会社が料金を引き下げることは難しい」と述べた。
会場への定期航路は大阪市中心部、堺市、淡路島を結ぶルートがある。だが堺ルートの定員に対する乗船率が平均で2割を下回るなど、利用は低迷する。要因のひとつが片道で大人2800〜3800円にのぼる乗船料金で、船会社が支払う桟橋の利用料(1回当たり2万〜3万8500円)が押し上げている。
運航ダイヤも制約があり、堺ルートの場合、最も早い出発は万博開場時間の午前9時。帰りも最終便に乗るには午後7時50分には会場を出る必要がある。夢洲の桟橋の利用時間帯が限られるためで、永藤市長は「前後1時間でも長くできれば、柔軟な運航ダイヤを組みやすくなる」と話した。
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