大韓航空などは6日、設立した新会社が北海道の新千歳空港で航空機の離着陸を支援する地上業務「グランドハンドリング(グラハン)」を3月から始めたと発表した。同空港で大韓航空便の地上業務を担い、4月にも傘下の格安航空会社(LCC)便に対象を拡大する。2025年内には関西国際空港でも業務開始を目指す。
大韓航空と同社子会社でグラハン事業を韓国で展開する韓国空港、日本でバス事業などを手掛ける国際興業(東京・中央)の3社は24年10月、新会社「コリアンエアーエアポートサービス(KAAS)」(東京・港)を立ち上げた。大韓航空と韓国空港が過半を出資している。総投資額は5億8000万円ほどで、従業員は約20人。
KAAS設立の背景には日本国内のグラハン人材不足に加え、大韓航空と韓国アシアナ航空の統合がある。大韓航空はアシアナ航空の買収手続きを終えており、統合航空会社の発足に向け準備を進めている。日韓路線だけでも週700回以上の運航規模になると予想され、安定運営には日本に「専門的なグラハン会社が必要な状況」(大韓航空のウ・ギホン副会長)だった。
KAASは、新千歳で週7往復運航する大韓航空便の地上業務を担当する。駐機場での航空機誘導や荷物の搬出入などを行う。機材は韓国から取り寄せた。人員を拡大し、4月には傘下のLCC、ジンエアー便にも範囲を広げる。1週間で計21往復分のグラハンを担う予定だ。
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