かもめの鳴き声をBGMに、上質なスイーツと美味しい珈琲を味わう。ふと窓に目をやると、視線の先にはキラキラとまぶしい冬の海。
あぁ、ここに来てよかった。
今回は、美しいロケーションの噂が瞬く間に口コミで広がった「海辺の小さな珈琲店」のご紹介です。
目の前が海。街に90年存在した「蔵」をカフェに
昨年の3月にオープンした「DELI CAFE(デリカフェ)」は、淡輪漁港の向かいにひっそりと佇む小さな珈琲店。
街に90年存在した「蔵」が生まれ変わったカフェの存在は、その美しいロケーションの噂とともに瞬く間に口コミで広がり、遠方から訪れる人も。
わたしが住む泉南市からは、片道20分。道中、道に迷いもしたけれど、辿り着いたときの感動はひとしおでした。
蔵の歴史や物語が感じられるロマンチックな空間
吹き抜けの天井と重厚な梁が印象的な店内は、蔵の歴史や物語が感じられるロマンチックな空間。蔵の趣を残しつつ現代的な要素を取り入れ、おしゃれにアレンジしています。
一歩足を踏み入れると、ノイズキャンセリングされたかのような静寂が広がり、聴こえるのは かすかに響くBGMとかもめの鳴き声。
ここは、とても静かです。
「おやつ作り」が大好きだった
「おやつ作り」が大好きだったという店主の藤井 奈美さんは、友人の「これ、美味しいよ!」という言葉をきっかけに、ずっと夢見ていた飲食業の道へ。岬町は、のんびり営業している店も多く、3人の子育てをしながらマイペースに営みを続けているといいます。
お客さんは、地元の漁師さんやご近所のおじいちゃん、おばあちゃん。週末は、若いカップルや北摂から来てくれる人も。特に宣伝はしていないという同店。エモーショナルなロケーションが唯一無二のカフェとして、どこからともなく人が訪れています。
「看板商品は、友人が美味しいと言ってくれた『マカダミアナッツ&ホワイトチョコのクッキー』ですが、『バスクチーズケーキ』が好評で、“バスクチーズケーキの店”のようになっちゃって」と茶目っ気たっぷりに話す藤井さん。衒いのないふんわりとしたお人柄で、出逢ったばかりなのに ついおしゃべりが弾んじゃう。
“ホール買い”する人もいるほどファンの多い「バスクチーズケーキ」。
チーズケーキが、大、大、大好きなわたしが早速いただきます。
「バスクチーズケーキ」が まるでレアチーズケーキ?!
しっとりレアな感じ、伝わりますか? 焼いているのに、生地がまるでクリームのようです。その秘密は、大量に使用されている北海道産のクリームチーズ。グラム数を聞いて驚きましたが、具体的な数字の公表は控えます(内緒)。
ひと口食べると、ひんやりなめらかなチーズが口いっぱいに広がります。甘さ控えめでコクのあるチーズケーキが好きなのですが、それはもちろんのこと、さらに究極のなめらかさも加わり、斜め上をいく上質な逸品に仕上がっています。グラニュー糖にきび砂糖を加えることで、チーズの旨味が引き立つのだそう。
まさに「濃厚バスクチーズケーキ」というネーミングがピッタリ!
スイーツのお供に、「ひろしげ珈琲倶楽部」さんの自家焙煎豆で抽出した珈琲をいただきました。
珈琲豆は、ケーキや焼き菓子にあう「白」を取り寄せているそう。
「ひろしげ珈琲倶楽部」さんのオリジナルブレンドは「色」で表現されており、「白」はブラジル産の豆をベースにコクと優しい苦味のバランスがとれたブレンド。冬の穏やかな朝日に似合う、ぬくもりを感じる味わいです。
スイーツと一緒にいただく珈琲は、少し苦味があるくらいがちょうどいいですよね。
ほかにも、メニューには、「本日のスイーツ」(取材日は『アップルタルト』でした)や「スコーン」「アイスクリーム」(バニラorキャラメル クッキー付き)など、ホッと一息つきたい日に心を満たしてくれるスイーツがいっぱい。
そして、ふと気になるドリンクがあったので、そちらもオーダーしてみました。
海の色、マリンブルーのドリンクです!
「岬ブルーラテ」という地域にちなんだ名前も素敵。こちらは、ブルーキュラソーというシロップをミルクで割ったオリジナルドリンクで、ほのかな柑橘系の風味にまろやかなミルクがベストマッチ。海を眺めて愛を語りあいながら、カクテルのように飲みたい。
(「岬ブルーラテ」はノンアルコールですが、アルコールメニューの用意もあります)
~お酒は二十歳になってから~未成年の飲酒は法律で禁じられています。
手作りの「おやつ」が超キュート
店内には、手作りの焼き菓子が個包装された「おやつ」も販売されています。
これが、お手頃価格で超キュートなんです。
つい、いろいろ買い求めてしまいました。
ゆ~るいクマさんが可愛いらしい「メレンゲクッキー」や “ハート”“花束”“クマさん”“ラブレター(?)”型のクッキーで構成された 物語性を感じる「プレーンクッキー」、節分にちなんで「鬼さんクッキー」など、子育てママでもある藤井さんのセンスが光ります。
何度も試作を重ねたという「マカダミアナッツ&ホワイトチョコのクッキー」は、厳選された北海道産の小麦粉と新鮮なバターをたっぷり使用。岬町のふるさと納税の返礼品にも選ばれており、大人気なのだそう。
わたしもいただきましたが、ナッツとチョコがゴロゴロ入っていて、甘さ控えめでとても美味しい。オトナのおやつにピッタリだと感じました。
この街のポテンシャル
賑わいをみせていた「みさき公園」が閉園し、どこか寂し気なイメージもある岬町。
ところが、実際に訪れてみると、この土地を大切に想う人々のパワーが街中にあふれています。穏やかな空気とノスタルジックな風景の中に、ポツリポツリと素敵なお店が増えていることも印象的です。大阪の一番南のはしっこの街は、手つかずの自然も息づいていて、まるで長旅をしたかのような異世界感も。
そんな日常を忘れさせてくれるエモーショナルな空間へ逃避行してみませんか?
冒険心をくすぐる「隠れ家」が、ここにはいっぱいあります。
【基本情報】
店名:「DELI CAFE」
公式インスタグラム(外部リンク)
住所:大阪府泉南郡岬町淡輪4582-2(Googleマップ参照)
営業日時:(夜カフェなしの週)水・木・金 / (夜カフェありの週)木・金・土
平日 11:00~15:00 or 16:00 土曜12:00~16:00/ (夜カフェ)17:00~22:00
駐車場:あり(店前6台)
取材協力 「DELI CAFE」店主 藤井 奈美 様
*記事内容は取材当時のものです。
*記事中金額は、すべて税込表示です。
*不定休のため、営業日、営業時間はインスタグラムのカレンダーをご確認ください。
*お店までの道順は、インスタグラムの「経路ナビ」をご確認ください。
*漁港付近への駐車は、近隣の方のご迷惑となるためご遠慮ください。
この記事へのトラックバックはありません。