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【岸和田市】屋内プール整備基本構想策定 DBO方式前提で基本計画策定へ(日刊建産速報社)

 岸和田市は、開設後40年以上が経過し、老朽化が著しい市民プール及び中央公園プールが13か所あり、すべての市営プールに代わる全天候型屋内プールの再整備を中央公園内において進めるため、「屋内プール整備基本構想」を策定した。今後は24・25年度に基本計画を策定し、事業者公募を実施、26・27年度に設計・工事を実施、28年度の供用開始を予定している。

 同市は、市民プール9か所、学校プール3か所と中央公園内のプーのほぼ全てが築40年以上を経過し、ろ過機やプールサイドの劣化等、老朽化が進行している。このような状況を踏まえ、24年2月に屋内プール整備方針を策定し、「学校水泳授業は屋内プールの活用及び民間委託の併用により実施し、一般利用は屋内プールを活用、屋内プールの供用開始後に社会体育施設再編基本方針に基づき既存市民プールは順次廃止する」こととした。今回、屋内プール整備方針を踏まえ、屋内プールの整備に関する基本方針やコンセプト、事業方式等を定めるために基本構想を策定した。

 屋内プール整備構想の基本方針は、市民の心身の向上・健康増進の機会提供、学校水泳授業等の実施、市民の遊戯・レクリエーションの場の提供を目的として、年間を通じて安定的に、子どもから高齢者まで、誰もが安心・安全に水に親しみ、運動することができる全天候型の屋内プールを整備する。

 コンセプトは▽誰もが利用できる施設=子どもから高齢者まで、誰もが気軽に利用することができるよう、バリアフリーやユニバーサルデザイン等に配慮した施設▽安心・安全に利用できる施設=監視が行き届く施設配置をはじめとして、利用者が安心かつ安全に利用できる施設▽年間をとおして利用できる施設=天候に左右されず、年間をとおした市民の心身の向上・健康増進の機会の提供や遊戯・レクリエーションの場を提供する施設▽学校教育等に対応できる施設=みんな泳げるプロジェクトの実現に向けて、小中学校の水泳授業や幼稚園等のプール活動・水遊びに対応した施設整備等に取り組む▽持続可能な施設=建設費用、維持管理コストの縮減や環境に配慮した施設とするなど、将来にわたって市民に利用してもらえる持続可能な施設。

 主な機能と規模は①メインプール=市民の一般利用や学校水泳授業等の利用を想定し、8レーン程度の25mプールを設置②幼児用プール=幼児期から水に親しむ環境を提供するため、幼児や小学校低学年の子どもを対象とした、比較的水深が浅く、安全に利用できるプールを設置③プールサイド=学校水泳授業における準備体操など、大人数での利用にも対応できるよう、その他諸室のスペースとあわせて十分な面積を確保④駐車場、駐輪場=利用者の駐車場、駐輪場を確保するとともに、学校水泳授業の送迎のため大型バスが停車等できるスペースを確保⑤その他=必要な諸室として、更衣室、シャワー室、トイレ、観覧スペース、ジャグジー・採暖室、共用スペース等の利用者用諸室や事務室、監視室、器具庫、機械室・電気室、受付等の管理者用諸室等が考えられる。施設規模はこれらの機能が備えられる大きさとし、延約2700~2900㎡程度が適当と考えられる。

 候補地は市民の利用や学校水泳授業等の実施を目的としている点を踏まえ、同市西之内町及び小松里町の中央公園のフィーエルヤッペン跡地と総合体育館の臨時駐車場、約7000㎡。

 事業手法は、DBO方式・PFI方式(BTO方式)・リース方式(賃貸借方式)・従来方式を比較検討し、屋内プールの整備は民間活力の効果が期待でき、財政面でも有利なDBO方式を前提として、今後の検討を進めていく。

日刊建産速報社

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