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【泉大津市】市制施行82年で初めて「大防災訓練」を実施(PR TIMES)

泉大津市は、南海トラフ地震により最大4.4mの津波が到達することが想定されています。この脅威に立ち向かうため、11月4日(祝・月)、市制施行82年目にして初めてとなる全市総点検「大防災訓練」を実施します。これは、津波防災の日(11月5日)に先駆けた取り組みです。

今年1月に発生した能登半島地震において、約半年間で25人の職員を派遣し、被災地の住民や職員との深い交流を通じて「能登半島地震で顕在化した課題」を“自分事”として強く意識する貴重な経験を積んできました。

この訓練では、その経験を活かし「課題の再認識」と「対応策の実行力」を点検します。

輪島市避難所支援へ出発する職員
被災地での経験を語る職員

訓練概要 午前は “3つの” 模擬訓練、 午後は “体験型” 防災イベントを開催

午前の部は、午前9時から正午まで、以下の3つの訓練を同時並行で実施します。

1 防災情報が「聞こえない」「届かない」をなくす / 情報伝達訓練 / 自宅等 / 市民対象

2 協力でつくる清潔で安心な避難所 / 全避難所同時開設訓練 / 小中学校 / 市民・職員対象

3 4割の人員で挑む。初動対応の実力検証 / 安否・参集状況確認と初動対応訓練 / 市役所等 / 全職員対象

午後の部は、午後1時から4時まで、市役所に隣接する東雲公園で防災イベントを開催。避難所での食事、届けられる救援物資、断水時に利用できるトイレ・シャワー・手洗い器などを体験できるブースを設置し、市民の防災意識を高める機会を提供します。

情報伝達訓練  
午前9時~9時5分 / 全市民・職員対象/ 549人の登録者 電話での応答率を検証

【能登半島地震 顕在化した課題 / 防災無線放送が聞こえない】

災害時の情報伝達には、防災無線放送が一部の住民に届かない問題があります。特に高齢者や障がい者への情報伝達が課題です。これを解決するためにスマホアプリに加え、令和6年7月から電話やFAXで防災無線放送の内容を受け取れるサービスを導入しました。約3か月で高齢者を中心に549人の登録があり、今回が初めての訓練です。実際に何人が電話に出るかをリアルタイムで集計します。

▼参考 / 市HP / 電話とファクスで、災害情報を受け取れます。

http://www.city.izumiotsu.lg.jp/kakuka/kikikanri/kikikanri/jouhounyusyu/13084.html

【一度の操作で一斉配信 簡単・確実・迅速に情報を伝える】

防災無線を使って情報を一斉に発信し、SNSや電話にも同時に届けるサービスを活用します。これにより全ての住民に迅速かつ適切な情報を届ける体制を強化します。

【被災者から学ぶ “命の教訓” / 命を守ったこたつ】

午前9時、防災無線の放送が流れたら、一斉に「①まず低く、②頭を守り、③動かない」という安全確保行動を行います。この訓練は、命を守るための基本行動を確認するものです。

その重要性は、避難所で聞いた被災者の体験談から学びました。突然の地震で家屋が倒壊する中、こたつの中に身を潜めて命を守った人がいました。その人の「こたつが私の命を救ったんです」という言葉が、本市職員の胸に深く刻まれました。この貴重な体験を小学校や自治会の出前講座で共有し、今回の訓練にも取り入れました。

電話で、防災情報を受け取る市民の様子
電話応答状況を確認するシステム

全避難所 同時開設 訓練
午前9時~正午 / 市民・職員対象 / 避難所トイレをキレイに保つ

【能登半島地震 顕在化した課題 / 3割強の指定避難所が未開設】

避難所不足の解消と環境改善を目指すため、今回は津波浸水想定エリア外の全避難所(6小学校、2中学校)を同時に開設する初の試みです。浸水想定区域に住む2つの小学校区の住民は、エリア外の中学校で避難所開設訓練を行います。これまで1年に1回、小学校ごとに行っていた避難所訓練を今回は初めて全8避難所で同時に実施します。

【史上最大規模!324人の市民防災リーダーと職員が一丸となって挑む】

自治会を母体とする56団体の自主防災組織から、総勢324人の市民防災リーダーが参加します。リーダーたちは、避難所の開設と初動対応を担当する職員と一致協力し、迅速な避難所開設を目指します。避難所となる各小中学校には日頃から避難所に駆け付ける職員が3人ずつ任命しており、その緊急対応力が試されます。

【繰り返す、避難所のトイレ問題にも挑む】

避難所のトイレ環境は、災害時の大きな課題です。震災後、トイレの使用が困難になる状況が続発しており、有効な改善策が求められています。今回の訓練では、個室トイレを「一時使用禁止」とし、トイレの点検から始めます。上下水道が止まっていても使えるよう、普通のトイレを災害用仕様にする方法を学びます。これにより、避難所のトイレを常に清潔に保つ技術を習得し、住民の衛生環境を守ります。

【初動から、女性の目線で】

従来の防災対策は男性中心で、女性視点が欠けていました。災害時のトイレ不足は、特に女性にとって深刻な問題。女性のニーズに応えた対策が重要です。今年度、初めて女性が会長を務める自主防災組織も誕生しました。トイレを切り口に、初動から、女性視点の防災対策の重要性を理解し、実践に活かします。

平成29年度 避難所開設訓練の様子
災害トイレの使い方を教える 市民ボランティア 防災女子部

安否・参集状況確認と初動対応シミュレーション訓練
午前9時~10時40分 / 全職員対象

【全職員を対象にした理由】

能登半島地震では、地震発生日に職員参集率がわずか2割にとどまりました。また、本市職員とともに避難所支援に当たった被災地の職員も震災経験がなく、災害対応に苦慮していました。本市でも、阪神・淡路大震災の経験を持つ職員は、ごくわずかで災害担当職員も総勢7人に限られています。

この現実から、本市は全職員が迅速かつ的確に対応できる体制を整えるため、安否・参集状況確認訓練と初動対応シミュレーション訓練を実施します。

【全職員で挑む、安否・参集状況確認訓練】

職員本人と家族の安全確認、自宅の被害状況、職場までの参集時間をメールや電話、ビジネスチャットで確認し、初動対応体制を構築します。

【4割の職員で実践!初動対応シミュレーション訓練】

能登半島地震では職員の参集率が2割から6割でした。今回は4割の職員が市役所に集まり、各部局の初動対応を確認します。

自宅から走って市役所に向かう市長
2021年6月 初動対応訓練の様子

タイムテーブル 午前の部

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