泉州ニュース

【堺市】生活保護費を17年間過少に支給で謝罪(NHKニュース)

大阪・堺市で生活保護の受給世帯の金額の算定をめぐり17年にわたって本来の額よりも少なく支給していたケースがあったことがわかりました。
重度の障害者がいる場合の加算の条件を厳格に運用しすぎたとみられ、市は受給者に謝罪し過去5年分を支給したということです。

これは代理人の行政書士が記者会見を開いて明らかにしました。
それによりますと、堺市で重度の障害児2人と暮らしていた女性に対する生活保護の支給額について、日常生活すべてで介護が必要な場合などに上乗せされる3種類の加算がされていなかったということで、その総額はことし1月までの17年間であわせておよそ625万円にのぼるということです。
女性が自分で気づき発覚したということで、これについて堺市は「市のケースワーカーらが加算の算定にあたって国の基準を厳格に運用しすぎたことなどが原因とみられる」としています。
市は女性に謝罪し、時効となる分を除く過去5年間分、およそ212万円を追加で支給したということです。
堺市の担当者は「女性に長い間、負担をおかけし誠に申し訳ありません。基準の解釈に幅が生まれないようルールを見直し、再発防止を図りたい」と話しています。
一方、女性は「代理人をお願いするまで私1人で異議を伝えても通らず悔しさが拭えません」というコメントを出していて、17年間さかのぼって追加支給することなどを求めて10日、大阪府に行政不服審査を請求したということです。

【ほかにも52世帯】
今回の問題を受けて堺市は重い障害がある人がいる生活保護受給世帯の加算金が適切に算定されているか一斉調査を行いました。
その結果52世帯について▼日常生活のすべてに介護が必要な障害者がいて▼同じ世帯の人が介護を担っている場合に付与される加算金が支給されていなかったことがわかりました。
堺市はこの52世帯に対しことし1月時点までさかのぼって順次、追加の支給を行ったということです。
去年より前の分まで含めて支給するかどうかは現在検討中だとしています。

NHKニュース

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