大阪府田尻町の栗山美政町長(78)が2日、辞職届を町議会議長に提出したと発表しました。栗山町長は3期目で、「防災・文化センター」の建設を公約に掲げていましたが、議会側からの反発を受け、6月8日をもって町長を辞職するということです。
栗山美政町長は、読売新聞大阪本社の販売局次長などを経て、2015年の町長選で初当選し、現在3期目。
町のホームページなどによりますと、防災設備を備えた「総合文化センター」の建設計画をめぐり、栗山氏は2023年の町長選挙で建設を公約に掲げて再選。ところが、2024年3月、1300人以上の署名を含む建設の請願が議会で不採択となり、議員側が提案した建設計画の廃止と一貫教育施設に計画を変更する決議が可決。
2025年3月には、町長・町議会議員のダブル選挙で再度民意を問うよう自らの不信任案の議決を求め、栗山町長から議会議長にあて要望書を提出したほか、5月には議員側が提出した「建設計画の是非を問う住民投票条例」が町長の再議により廃案になるなど、異例の事態となっていました。
栗山町長は「この2年間、公約を一歩も前に進めることができません。これはひとえに私の力不足・不徳の致すところであり、私に託してくださった有権者の皆様に申し訳なく思っています。南海トラフ地震が心配される現在、住民の皆さんに一日も早く『安全・安心感』を届けなければなりません。そのためには『防災・文化センターの建設』を前に進めるしっかりしたリーダーに代わっていただくのが最善の道だと確信いたしました」との声明を発表しました。
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