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【貝塚市・阪南市】ため池診断結果公表、4カ所で耐震性に課題(日刊建設工業新聞)

大阪府内にある防災重点ため池のうち、豊中市の上野新池、太子町の奴山池、貝塚市の善造池、阪南市の石谷池の4カ所で、地震発生時に堤体が沈下し、貯水機能が損なわれる恐れがあることが分かった。府が26日に公表した2024年度の耐震性診断結果で明らかになった。
 防災重点ため池は決壊時に下流の住宅地などに被害を及ぼす恐れがある。府は決壊した場合の影響度をA級(特に甚大)、B級(甚大)、C級(一定以上の被害)の3段階に分類し、優先度に応じて診断を進めている。これまで764カ所を対象に選定し、23年度末までに566カ所の診断を終えている。
 今回の診断では、六つの主要断層帯による直下型地震動と南海トラフ巨大地震動を想定し、堤体の沈下量や変形量を簡易・詳細解析で評価。診断対象の19カ所のうち15カ所では、貯水機能に直ちに影響を与える大きな変形は確認されなかったが、残る4カ所で沈下量が許容範囲を超えると判定した。構造形式はいずれもアースダム。
 府は該当する市町と管理者に対し、水位の低下や監視体制の強化など、応急的な安全対策を要請。併せて、耐震対策工法の検討を進め、関係機関と協議の上、具体策を講じていく。
 4カ所の所在地は▽上野新池(豊中市上野東)▽奴山池(太子町山田)▽善造池(貝塚市三ケ山)▽石谷池(阪南市箱作)。

日刊建設工業新聞

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