大阪府南部で基幹病院の役割を担っている近畿大学病院(大阪狭山市)で1日朝、正面玄関近くに設置された「患者移送本部」にスタッフらが徐々に集まり始めた。
病院は隣の堺市南区に新たにできた病院に移転する。この日は、入院患者125人を移送する最も重要な日だ。
午前7時36分、朝礼で東田有智(ゆうぢ)病院長があいさつした。「今日が最後です。安全第一ですから、みなさん声をかけながら事故だけはないように」と呼びかけた。
近畿大は1974年、現在の大阪狭山市に医学部を開設し、翌年に大学病院もできた。いずれも建物の老朽化が進んでいた。そのため、堺市南区の泉北ニュータウンに新設した「おおさかメディカルキャンパス」にそろって移転が決まった。
緊張感はしる新病院
この日は患者の移送のため、新旧の病院に集まった医師や看護師、研修医、事務職員らの数は約500人。移送のためにドクターカー2台と民間救急車6台、「福祉車両」と呼ばれる車いすの患者らを移送する車30台を用意した。


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