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「いとこに死刑判決」投稿は「違法」 添田詩織・泉南市議に55万円の賠償命令 大阪地裁

大阪府泉南市の添田詩織市議のSNS投稿で名誉を傷つけられたとして、イベント企画会社役員の在日コリアンの女性が市議に対し、550万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が24日、大阪地裁であり、山本拓裁判長は「投稿は違法」として、55万円の支払いと投稿の削除を命じた。

添田市議は昨年2月にX(旧ツイッター)で、女性について「従兄弟は在日留学生捏造スパイ事件で死刑判決を受けた」と投稿するなどした。計3件の投稿には、女性の顔写真が計9枚添えられていた。

山本裁判長は判決理由で、女性のいとこが留学中の韓国で北朝鮮のスパイとして死刑判決を受け、その後再審で無罪になったと指摘。投稿だけをみると、女性も非合法活動に関与しているのではという印象を抱かせ、「社会的評価を低下させる」と判断した。プライバシー権と肖像権の侵害も認めた。

女性側は投稿は人種差別とも訴えたが、判決は「在日コリアンといった属性一般に着目したものとは認められず、投稿が民族的・種族的な出身に基づく攻撃とまではいえない」とした。

市議側は泉南市がこのイベント企画会社に公金を支出することを問題視しており、役員の女性の活動や経歴には「公共性がある」と主張したが、退けられた。

添田市議は「原告は私の投稿が民族的・種族的な出身に基づく攻撃である『ヘイトスピーチ』だという主張を一貫して行っていましたが、前提を欠くという旨が判示されました。その上で、言論活動としても行き過ぎたところがあったとの判断ですから、真摯(しんし)に受け止め、今後の政治活動に活かしていきたいと考えております」とコメントした。

「いとこに死刑判決」投稿は「違法」 添田詩織・泉南市議に55万円の賠償命令 大阪地裁(産経新聞)

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