大阪府内に生産拠点を作り、農業を始めた企業がある。巨大消費地に近い場所で生産することで、物流コストを抑え、新鮮な野菜を届けられるメリットがある。最新技術を導入し、農業の可能性を広げている。
泉佐野市の元タオル工場。屋内は一年中、空調で20度前後に保たれている。ここは、昨春に完成した、LED照明による水耕栽培の植物工場「ハイコムスマートファーム」だ。
室内の温度や湿度、二酸化炭素濃度などをセンサーでモニタリングし、植物の成長に最適な状態に自動で制御するため、天候にかかわらず、一年中安定した栽培が可能だ。いまは、レタスと、食用の花を中心に育てている。
生育に最適な環境に制御することで、レタスであれば40日ほどで出荷できるという。品種にこだわり、色や味が濃く、歯ごたえがしっかりしている種類を栽培し、「ごちそうレタス」と名付けている。
ビオラやナデシコなど食用花は、色鮮やかでSNS映えするため、アフタヌーンティーを楽しむ「ヌン活」でも人気の食材という。ハーブを育てるなど、ほかにもニーズがあれば、いろいろな商品作物を試していきたいという。
手がけるのは、通信事業や不動産業などを展開するハイコム(熊本市)。畑違いの分野になぜ進出したのか?
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