岸和田市は、南海岸和田駅前広場における宿泊施設の立地可能性を検討するため、サウンディング型市場調査を実施し、その結果を公表した。調査結果は、今後の都市計画変更などに反映される予定としている。
南海岸和田駅は、市中心部に位置し、1日平均乗降客数は約1万9,338人。市の玄関口として多くの市民や来訪者が利用している。駅東側では市役所新庁舎(2031年度完成予定)の建設も計画されており、駅周辺は今後、にぎわいと交流の拠点としての役割が期待されている。
こうした背景から、市は都市計画法に基づく「立体都市計画制度」を活用し、駅前広場上部空間への宿泊施設立地の可能性を探るため、民間事業者を対象としたサウンディング型市場調査を行った。調査には3団体が参加した。
調査結果によると、南海岸和田駅前での宿泊施設立地については、大阪市内からのアクセスの良さや、臨海部の工業団地によるビジネス需要が見込める点が評価された。また、岸和田城やだんじり祭といった観光資源があり、インバウンドを含む観光需要や、岸和田市出身者の帰省時利用も期待できるとされた。
想定される宿泊施設の規模については、延床面積2,000~5,000平方メートル、客室数100~200室程度との意見が示された。客室はビジネス向けのシングルルームや観光客向けのツインルームを中心とし、大浴場や食堂の併設を想定する声があった。条件次第では、飲食店の併設や、公共交通利用者の待合・休憩スペースとして利用できるカフェなどのオープンスペース設置も検討可能とされた。
周辺地域との連携については、地元商店街と連携し、宿泊者が周辺飲食店を利用できる仕組みづくりや、施設内での地元食材の活用、調度品への地域特産物の採用などが検討可能とされた。
一方、市への要望としては、容積率など建築条件に関する規制緩和の検討や、建設費・光熱水費の高騰を踏まえた助成制度の拡充を求める意見があった。その他、借地期間は約50年を想定し、駐車場は岸和田駅上駐車場の利用を前提とすること、従業員は地元雇用を基本とし30~60人程度を見込むこと、災害時の避難者受け入れを想定した防災協定の締結など、行政との協力体制構築の必要性が挙げられた。
調査対象地は岸和田市野田町1丁目416番地ほかで、想定面積は約800平方メートル。用途地域は近隣商業地域で、建ぺい率80%、容積率300%となっている。
岸和田市は、今回の調査結果を踏まえ、駅前広場の活用や都市計画のあり方について検討を進めるとしている。






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