関西国際空港で、いわゆる「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物エトミデートの密輸事件が発覚した。大阪税関関西空港税関支署と関西空港署は2026年1月20日、タイからエトミデートを含む電子たばこ用カートリッジを密輸したとして、タイ国籍の女(31)を医薬品医療機器法違反(営利目的輸入)の疑いで逮捕したと発表した。大阪府内での摘発は初めてだという。
発表によると、容疑者は2025年11月、タイ・バンコク発の航空機で関空に到着し、手荷物に隠してエトミデート入りのカートリッジ約1000本(計約500グラム)を密輸した疑いがもたれている。税関職員の検査で発覚し、押収された。
エトミデートは中枢神経に作用し、幻覚や全身のけいれん、意識障害などを引き起こす危険性があるとされる。電子たばこで手軽に吸引できる形状から若年層を中心に乱用が懸念され、厚生労働省は2025年5月、医療目的以外での製造や所持を禁じる指定薬物に追加した。過剰摂取時の異様な行動から「ゾンビたばこ」と呼ばれることもある。
関空税関によると、エトミデートの押収は全国でもまだ数例にとどまるが、1本あたり数万円で取引されたケースも確認されており、新たなドラッグとして水際での警戒が強まっている。
関西国際空港は泉州地域の玄関口であり、多くの人や物が行き交う場所だ。今回の摘発は、身近な場所で違法薬物が持ち込まれる現実を示している。
「海外で合法」「電子たばこだから安全」といった誤った認識が、重大な健康被害や犯罪につながるおそれがある。行政や警察の水際対策とともに、地域全体での正しい知識と注意喚起が求められている。






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