関西空港出口調査2025発表、インバウンド旅行者はタビナカ体験を「訪日前に予約」が45%、利用サイトはクルック(Klook)が首位
タビナカ有料体験の予約は“訪日前”が主流に
大阪観光局(OCTB)は、2025年5〜9月に関西空港で実施した「関西空港出口調査2025(中間報告)」の結果を公表した。調査は出国する訪日外国人を対象に行われ、合計2,228人の回答を分析している。
67%が有料体験に参加
調査によると、回答者の67%が旅行中に有料の体験に参加していた。その予約方法は以下の通り。
- 訪日前に予約した:45%
- 日本到着後に予約:13%
- 予約なしで現地参加:10%
訪日前のオンライン予約が主流となり、旅の計画段階で体験を確定する旅行者が増えていることが示された。
国籍別で異なる予約行動
国籍別では、ほとんどの地域で「訪日前に予約」が多数派となった。
特に高いのは次の地域。
- フィリピン:65.8%
- 東南アジア諸国:59.6%
- オーストラリア・ニュージーランド:56.1%
一方で中国は傾向が大きく異なる。
- 訪日前予約:28.6%(低い)
- 有料体験に参加していない:55.3%(最も高い)
中国人旅行者は体験よりもショッピング・観光そのものに比重があることが改めて示された。
予約に使われたプラットフォームは「Klook」が圧倒的首位
有料体験参加者(1,475人)に、利用した予約プラットフォームを聞いた結果は次の通り。
- Klook(42.1%)
- Booking.com(14.8%)
- Trip.com(11.8%)
- KKday(11.0%)
- Agoda(9.6%)
Klookが4割超で首位となり、アジア圏での利用率の高さが際立つ結果となった。
万博期間中は予約件数40%増
Klookの発表によると、2025年4〜10月の大阪・関西万博期間中、
同社の1日あたりの平均予約件数は前年比40%増。
JRパスや新幹線などの交通商品に加え、
「Osaka e-pass」「Have Fun in Kansai Pass」などのアトラクションパスも好調だったという。
泉州エリアにも追い風
関空を玄関口とする泉州地域にとって、今回の結果は以下の点でプラス材料といえる。
- 事前予約型の体験需要が増加しており、地域体験のオンライン化が重要に
- KlookやKKdayなどへの掲載で、泉州の食・自然・文化体験を広域に発信可能
- 万博期間中の流入増は2026年以降も波及が見込まれる
泉州地域の魅力をどのように「オンライン予約可能な商品」に転換するかが、今後の誘客戦略の鍵となりそうだ。







