泉佐野市が始めたこども朝食堂 共働き世帯の増加受け、無料で提供
共働き世帯の増加を背景に、週2回・無料で提供
泉佐野市は今年10月から、市内全13小学校で、児童が無料で朝食を取れる「こども朝食堂」の取り組みを本格的に開始しました。週2回、希望する児童が利用でき、市が委託した社会福祉法人・NPO法人など5事業者が運営を担います。
事業の背景には、従来の貧困対策に加え、共働き世帯の増加に伴う家庭の朝食準備の難しさがあるとされています。
■ 取り組みの経緯
市内では「家の事情で朝食を食べずに登校する子どもがいる」という地域の声を受け、泉佐野市は2023年度に一部小学校で試験的に開始。その後、利用状況やニーズを踏まえ、今年度から全校実施へと拡大しました。
■ 予算と財源
2025年度(令和7年度)は約9,700万円を計上。市が多額の寄付を集め全国的に注目されたふるさと納税の寄付金も財源の一部として活用されています。
■ 朝食を食べない理由
市が児童に実施したアンケートでは、
・食欲がない
・起きる時間が遅い
といった従来の理由に加え、
・「おうちの人が仕事で朝食が用意されていない」
という回答も多く、家庭の働き方の変化が背景にあることがわかります。
■ 市のコメント
古谷信夫 こども政策担当参事は、
「本来は家庭での朝食が望ましいが、共働きで忙しい家庭も多い。まずは子どもたちに朝食を取る習慣を持ってほしい」
と話しています。








